第4話
朝食を食べ終わり部屋に戻ると、すぐにスカイがシャルロッテのところから戻ってきた。
「ただいまリリーフィア。 今日のご飯は美味しかった?」
「うん、いつもどおりおいしかったのよ」
スカイは良かったと言って微笑むと、小さな手でリリーフィアの頬を撫でた。
「今日はシャルロッテの方に着いていかないといけないからハヤテはいるけど怪我しないようにね? 私の魔法では守ってあげられないから…」
「うん、分かってるの。 きおちゅけていってきてねなの」
スカイはリリーフィアの笑顔を見て安心したのか、お土産楽しみにしててねとだけ言い残してシャルロッテのもとへと飛んでいった。
その後すぐにティファニーとシャルロッテは出掛けていった。
「リリーフィア、ティファニー達行ったみたいだよ。 外に行こうか」
リリーフィアはサクラとハヤテに連れられて部屋の外に出る。
「わぁ、おしょとなの~!」
「そうだぞ、リリーフィアは外にいるんだぞ!」
リリーフィアは草花の綺麗な庭を力一杯走りまくった。
その後ろをサクラとハヤテも追いかける。
それはいつしか鬼ごっこへと変わり、リリーフィアは一所懸命ハヤテのことを追いかけていた。
「リリーフィアこっちだぞ~」
「待ってなの~」
あっちへとてとて、そっちへとてとて…
小さな手足を動かしてリリーフィアは前に進む。
「ハヤテちゅかまえたの!」
「あ~あ、捕まっちゃたな」
何とかしてハヤテを捕まえたリリーフィアはすぐに回れ右をして反対方向に走り出す。
「リリーフィア待て~」
「きゃ~! ハヤテがきたの~」
「って、ハヤテがこっちに来た!?」
のんびりと二人の観戦をしていたサクラは、急に向かってきたハヤテに慌てながら逃げ惑う。
「ちゃんとサクラも参加しないからだぞ!」
そう言いつつもハヤテは間合いをどんどん詰めて行き、遂にサクラのことを捕まえた。
「はぁ、はぁ、ハヤテ飛ぶの速くない?」
「そんなこと無いぞ? これでも手加減してる方だぞ」
「そう、まあいいわ。 次は私が鬼ね」
そう言ってサクラはリリーフィアのことを追いかけ始める。
リリーフィアの明るい笑い声が響き渡るなか、シャロン家の庭になにかがふらふらと飛んできてぱたりと倒れ込んだ。
なにかが倒れた場所に前を見ずに走っていたリリーフィアがどんどん近づいていく。
しかしそのなにかが目の前に転がっていることを知るよしもないリリーフィアは突然そのなにかに#躓い__つまずい__#て思いっきり転んだ。
「いちゃ! ふぇ、ふえぇ~ん」
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