12月9日(土) 明莉
席についたとたん和人はメニューをひらいて店員を呼び止め、コーヒーとサンドウィッチを注文した。
「待って、わたしも頼むから」
「え? まだだったの?」
と呆れた目で見て、和人はメニューを明莉にわたした。
変わってない、と明莉はためいきをついた。いつも自分がいちばんで、他人のこと気にかけるなんて和人にはちっともできなかった。でもそんなところも好きだったのだ。
「仕事は決まったの?」
コーヒーにミルクを落として明莉が訊く。
「そんなことよりさ、イブの予定を決めようよ。ほらイブはライブがあるからダメって言ってたじゃん、空いたんだよこれが、ライブがなくなっちゃってさ」
目をきらきらさせて和人が言う。しゃべる合間にサンドウィッチに手を伸ばして、ひとつずつ腹におさめていく。
ライブがなくなった理由を訊いたらいっしゅん
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます