戦争終結! 手を取りあうあたたかさ
黒幕は空でつかまえて
「ハ?」
リドリィがぽかんとくちばしを開いている。
「全員の前で、すべて白状してくれたね」
そこで、私は周りを見わたした。
世界は動いていた。兵士たちは目を丸くして、全員がリドリィを見あげている。
「おい、聞いたか?」
「敵を差しむけたって?」
「すべては、あの鳥の策略だったのか?」
もうボタンなんか使わなくても、みんなが戦いを止めている。
「【
青葉はリモコンをゆらす。
リドリィが得意げにしゃべりだす直前に、青葉は背中にかくしたリモコンで【
「あとは【
青葉の機転のおかげで、リドリィの自白は全員の耳に届いた。
逃げようとしたスパイの兵長さんも、周りの兵士がとらえてくれた。あとは、憎き渡り鳥だけ!
「チッ! ひとまず、にげるが勝ちだゼ!」
最悪の状況に、リドリィは高く飛びさろうと羽ばたく。
「にがすわけ、ないでしょっ!」
今度は私が、青葉の前に出る。リドリィに向けて、リモコンのボタンを、ポチッ!
光が当たると、リドリィの動きに変化が起きる。
猛スピードではなれて行こうとしていたリドリィの動きが……スローモーションになった。
「な〜、に〜、ヲ〜、し〜、た〜、ん〜、ダ〜?」
と、しゃべるスピードものろのろ。
「……倍速って、速くするだけじゃないもんね」
私が使ったボタンは【
二分の一倍、四分の一倍……と、どんどんおそくした。
これで、もうリドリィはにげられない。
「青葉、お願い!」
「うん!」
青葉が剣をふると、木の葉が空への階段になってくれる。
私は木の葉の上をかけあがって……リドリィをつかまえた!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます