第15話学園祭準備

 どこの学校にもあるが、さとる達の学校にも学園祭があった。

 そして、さとるたちの学校では3日間開催されているのだった。

 そして、学園祭の最後の日。この学校では、キャンプファイアーで男女がフォークダンスをすれば結ばれると言う伝説があった。


 さとるがその伝説を聞いたのは高橋からだった。


「まじかよそれ。」さとるは嬉しそうに高橋に言った。


「部活の先輩から聞いたからマジだぜ。俺はもうひなのを誘ったんだ。お前も白石先輩誘えよ。」高橋はわくわくしていた。


「あ、俺は、無理だわ。だってあいつ委員会だから色々動かないといけないらしいし。」さとるは残念そうに高橋に言った。


「やっと白石先輩好きなの認めたな。」嬉しそうに高橋はさとるに言った。


 それを見てりの達女子勢はにやけていた。


 すると担任の先生が来て、1時間目は学園祭の出し物を決めることになった。


 色々討論して、さとる達のクラスはフランクフルト屋をすることになった。


 学校が終わり、放課後準備が始まった。


 学園祭の準備中は部活は休みになる。

 さとるも学園祭の準備中は、バイトを休むことにした。


 さとるとりのは、フランクフルトの材料を買ってくる当番になった。


「一番めんどくさい所おしつけられちゃったね。」りのがさとるに言った。


「そうだな。でもやるからには頑張らないとな。」そう言ってさとるはりのを励ました。


 さとる達は、フランクフルトに使うソーセージの一番安い店を探すため、店を回っていた。


「どうしようか。どこも高いね。」りのがそう言って諦めていた時に、母親が常連の個人店のスーパーの店長が声をかけてきた。


「どうしたんだい。さとるくんに、りのちゃんそんな難しそうな顔して。」


「あ、店長。お久しぶりです。」さとるとりのは挨拶した。


 さとる達は事情を店長に話した。

 すると店長が提案をしてきた。

「そういう事なら俺がいつも使ってる仕入れルート学園祭の時だけ使わせてあげるよ。いつもごひいきにしてくれてるお礼ね。」


「いいんですか?」さとる達は聞き直した。


「いいよ。」店長は気前よく言った。


「これで解決じゃん。ラッキー。」りのが嬉しそうに言った。


「ありがとうございます。」さとるはお礼を言ってさっそく学校に戻った。


 後日。安く仕入れたフランクフルト用のソーセージがさとる達のクラスに送られてきた。


 仕入れが早く終わったこともあり、さとる達兄妹は飾りつけや調理器具の準備を手伝わされていた。


 そんな時、もなが1年のクラスに学園祭で店は何にするかを聞きに来た。


 もなにさとるがフランクフルト屋をすると伝えて帰っていった。


 準備も終盤になった頃先生が生徒の外部関係者に渡すチケットを生徒1人に2枚づつ配った。


「1つはお母さんに渡してもう1つはお父さんに渡すとして2枚余るな。」さとるがりのに言った。


「そうだ。楓ちゃんにあげようか。もう1枚は渡す人いないね。」りのがさとるに言った。


「そうだな。来年ここ通うみたいだし楓に渡すか。」さとるがそう言って決まった。


 後日さとる達は楓にチケットを渡した。


「いいの?」楓は嬉しそうにチケットをもらった。


 余りの1枚は楓の女の子の幼馴染が行きたいと言っているみたいなので渡すことにした。



 学園祭前日の作業中のさとるは緊張していた。


「緊張するよな。初めての学園祭だぜ。高橋。」さとるがそう言うと高橋はわくわくして言ってきた。


「そうかな。キャンプファイアー楽しみだぜ。」


「お前はそうだろうな。」そう言ってさとるはこの時だけは羨ましそうに高橋を見た。


 話をしているのをりのが注意して、さとると高橋は作業に戻った。


 家に帰って夕ご飯を食べていると母親がさとる達に学園祭の時何のお店をするか聞いてきた。


「お店何にするの?」


「フランクフルト屋するんだ。」りのが言った。


「そうなんだ。初日の昼間に行くね。」母親がりのに言った。

「その時間は藤崎先輩といるから会えないかも。」りのがそういうと母親が返事をした。

「そうなんだ。一応お店にはお父さんと行くね。」母親が言った。


 そして次の日。学園祭が始まるのだった。

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