第14話林間学習と新しい出会い
林間学校当日。
さとるたちは学校で集合して林間学習をする田舎の山までバスで向かった。
バスの中では友達同士で喋っていた。
さとるがバスの窓ガラスから外を見てぼーっとしていると隣の席の男子が聞いてきた。
「あのさ。お前って白石先輩と付き合ってんの?」
「いや、付き合ってないけど。」さとるがそう言うとりのが話に横入りをして男子に言った。
「その質問はNGだよ。」
「なんだよそれ。面白くねえな。もういいよ。」さとるの隣の席の男子は諦めて他の男子と喋っていた。
たぶん、りのなりに察してくれたんだとさとるは思った。
そんなことをしている間に林間学習をする山に着いた。
だれよりも真っ先にりのはテンション上がっていて先生に怒られていた。
山に着いてバスを止めてる駐車場から少し歩くことになった。
陸上部の3人は全然山登りなんかへっちゃらな感じだった。
10分くらい山道を歩くと、宿泊施設に着いた。
宿泊施設には、たくさん一階建ての形をした小さい簡易住宅が並んであった。
さとるたちはチーム分けした通りに分かれて簡易住宅に行った。
部屋に荷物を置いてチームのメンバーと案内所に食材を取りに行った。
作るのはカレーだった。
カレーを3人で手分けして作った。
新庄は意外と料理上手だった。
「新庄手際いいな。」さとるが新庄に言った。
「そうかな。」新庄が少し嬉しそうに言った。
「普段するのか。」さとるが聞くと新庄が答えた。
「お母さんが料理人で家で忙しい時よく手伝ってるよ。」
さとるはなるほどな。と納得した。
それからは新庄と会話も弾みお互い仲良くなった。
クラスで集まって肝試しをすることになった。
くじで男子と女子2人のペアを作った。
さとるはいつも静かな相沢さんという女子生徒と2人で山のてっぺんを目指すことになった。
てっぺんと言っても20分くらいで帰ってこれる所だ。
てっぺんでしおりを先にもらってきて下に持ってきた人が勝ちというルールもあった。
「大丈夫?相沢さん。」さとるは自分よりも相沢を心配していた。
「ありがとう。優しいんだね。」
さとるは普段喋った事なかったが、しゃべると意外と気が合った。
「相原君もファミレスでバイトしてるんだ。私もだよ。」相沢さんはそういうと、2人はファミレストークで盛り上がった。
てっぺんについたのはさとる達が1番だった。
てっぺんに先生がいた。
先生にしおりをもらって降りることにした。
降りる途中相沢は立ち止った。
「付き合ってください。」
さとるはいきなり告白された。
さとるは覚えていなかったが、なんでも小学校の時同じ学校だったらしく中学に入る前に転校して高校でこっちに帰ってきていたらしい。
つまり相沢からしたら初恋だ。
「ごめん。」さとるは断った。
相沢も振られて当然だと思った。白石先輩の事を好きなことを肌で感じていたからだ。
お互い気まずくなったが、さとるが勇気をだして下に降りた時相沢に言った。
「友達でもいいか。」そう言うと相沢は嬉しそうにさとるに言った。
「はい。」
そんなことをしていると続々とみんなが下りてきた。
楽しそうにさとると相沢が集合場所で話していると、いつものメンバーがさとるの元に集まって来た。
「また女の子たぶらかしてる。」桜がさとるに言った。
「そんなことないぞ。それに人聞き悪いだろそれ。」さとるは言い返した。
「お前ばっかずるいぞ。白石先輩にいいつけてやる。」高橋が冗談でさとるに言った。
「やめてくれ。」さとるがそう言ってその後、相沢をみんなに紹介した。
次の日
林間学習の片づけをしていた。
片付けも終わり、学校にバスで帰っていた。
帰ると生徒会の生徒と先生が学校でさとるたちを待ってくれていた。
「ただいま。」さとるはもなに言った。
「おかえり。」
もなも嬉しそうに言った。
もなは仕事が残っていたため、さとる達1年は先に帰った。
帰ると母親が夕ご飯を作ってくれていた。
林間学習で自炊したこともあり、母親にさとるたちは感謝した。
そうしている間に父親が返って来て一緒に夕ご飯を囲って食べるのだった。
食べ終わった後、さとるはもなにスマホでメッセージを送った。
メッセージ 土日予定空いてる?小説読みたいから今度買い物手伝って。
もなはもちろんオッケーした。
日曜日に行くことになった。
日曜日を楽しみにしているさとるだったのだが。
さとるは風邪をひいてしまっていた。
さとるはもなにお詫びのメッセージをスマホに送った。
もなは心配して家まで来てくれた。
風邪がうつるのもなんだからとさとるの母親は家に入れなかったが来てくれたという理由だけでもさとるは嬉しかった。
火曜日。風邪も治り普段通り学校に通っていた。
校門の前でもなはさとるに声をかけた。
「風邪大丈夫?」もなは心配そうな顔をしていた。
「大丈夫。」さとるはもなに言った。
それだけ喋ってさとるは教室に行った。
教室につくと学園祭の話題で持ちきりになっていたのだった。
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