第13話歓迎会
さとるとりのは高橋と山口に桜を紹介した。
「はじめまして。」
お互い緊張していたが、すぐに打ち解けた。
桜が転校してきたことを歓迎して、みんなでどっか遊びに行こう。とりのが言い出した。
さとるはバイトがあり、時間の都合が合わず行くことができなかった。
そして、さとるなしの歓迎会が始まった。
もなも行きたいと言ったが、塾の試験が忙しくてこれなかった。
歓迎会は地元の有名チェーンのカラオケ店でやった。
話題はさとるともなのことになった。
「う、嘘。そんなことになってるの?あの二人。」桜はりのから話を聞いて笑っていた。
「そうだよ。お互いずっと片思いって思い続けて告白できてないんだよ。」りのが桜に言った。
「俺とひなの事には、気づいてたのに本当に疎いよなさとるって。」
「なに高橋と山口って付き合ってんの?」高橋の言葉に桜がびっくりした。
当たり前だ。こんなすぐ女見たらどっか行きそうな男子とおとなしそうな女子が普通ならくっつくわけがない。
「まあな。」嬉しそうに高橋が言った。
山口は少し照れていた。
「そんな事はどうでもいい。今日は北見の歓迎会派手にやろうぜ。」高橋が仕切っていた。
カラオケボックスの机は食べきれないくらいの料理で溢れていた。
歓迎会も終わり、カラオケボックスを出た4人は、さとるのバイト先に向かっていた。
「いや―それにしても料理頼みすぎたよな。最後ポテト残しちゃったし。」高橋がそういうとりのが罪悪感の中答えた。。
「部活してるのに食べすぎちゃった。食事制限しないと。」
「そうだね。私も食べすぎちゃった。でも楽しかった。桜ちゃんもどうだった。あ、ごめん北見さん。つい。」ひなのがそう言った。
「楽しかったよ。あと別に桜ちゃんでいいよ。」桜は嬉しそうにそう言った。
りのは桜が馴染めた感じがして嬉しかった。
そうしている間にさとるのアルバイトしているファミレスに着いた。
「いらっしゃいませ。」そう言われて席に着いた。
「相原君いませんか。」りのが聞くとちょうど休憩中で裏から出てきた。
「だからさぁー。ここはお前たちの溜まり場じゃねえって何回言ったら。」さとるが注意した。
「ごめんごめん。歓迎会で盛り上がってつい勢いで来ちゃった。」りのが謝った。
「別にいいけどさ。どうだったの。」さとるがみんなに今日の歓迎会の話を聞いた。
「楽しかったわよ。」桜が言った。
「それはよかった。」さとるはそれを聞いて安心した。
「それはさておきあんたさぁ。曖昧な関係ほど後で絶対めんどくさくなるわよ。」桜はさとるにいきなり言った。
さとるはとぼけた。
「言うなら早くにしなさい。そうだ今度の学園祭までに告りなさい。」桜がさとるに命令してきた。
「なんでだよ。俺はクリスマスまでって決めてるんだ。」さとるが桜に勢いで言ってしまった。
さとるは、あ、やばい。と思った。
「ほらやっぱ好きなんじゃない。」桜はさとるに呆れながら言った。
そんなことを喋っている間にさとるの休憩が終わった。
さとるは仕事中みんな前でクリスマスまでに告白すると断言したことを悔やみながら仕事をしていた。
家に帰るとりのが、母親と父親にさとるがクリスマスまでに告白すると言うことを伝えていた。
「おかえり。あんた告白するんだってね。」さとるの母親がさとるに言った。
「なんで知ってるんだよ。」さとるの母親にそう言ってさとるは慌ててりのをりのの部屋まで行って問い詰めた。
「勝手に言うなよ。」
「別にいいじゃんみんな知ってることだし。」漫画を読みながらりのが言った。
「もなにばれたらどうすんだよ。」さとるが慌てて言い返した。
「もなちゃんも喜ぶと思うよ。」りのがそう言うとさとるは答えた。
「そ、そうかな。」少し不安だったがさとるはりののその言葉が少し嬉しかった。
「絶対学校でこの事は言うなよ。他のやつにもちゃんと言っとけよ」さとるはりのに釘をさし、自分の部屋に戻った。
次の日学校に行くと、校門の前でさとるはもなに会った。
昨日の事もあって少し恥ずかしかしくなって目を合わせられなかった。
「どうかしたの?」もながさとるに声をかけた。
「いや、なんでもない。」そう言ってさとるは教室に向かった。
教室に入りすぐに先生が来た。
今日の一時間目は林間学習のチーム分けをすることになった。
さとるは高橋ともう1人チーム分けで困っていた同じクラスの新庄をくわえてチームが完成した。
りのたちはりのと桜とひなのの三人でチームを組んでいた。
クラスのチーム分けも終わり、2時間目からは普段通りの授業をしていた。
授業も全て無事終わり、さとるはバイトに行った。
休憩中さとるはいつもよくしてくれている大学生のバイトの人と喋っていた。
「へー今度林間学習あるんだ。楽しそう。何するの?」バイトの大学生はさとるに聞いてきた。
「なんか自分たちでご飯炊いたりお茶沸かしたりして1泊するだけですよ。」さとるは答えた。
「告白されるんじゃないの?夜に男子の所に女子が来て。そういうの俺の時はあったよ。」バイトの大学生がさとるに言ってきた。
「ないですよ。」さとるは誤魔化した。
そんな会話をしていると休憩も終わり仕事に戻った。
バイトが終わり、帰って明日の学校の支度をして風呂に入って寝るのだった。
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