第14話 スパイと言えばなのです!
よんごーです。
あけましておめでとうございます!
本年もゆるーく、”ロリ諜報員は高いところに手が届かなくても諦めない!”に付き合っていただければ幸いです。
それでは本編をどうぞ。
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タクシーでホテルに戻ると先客がいた。
「お疲れ様ぁ〜」
「ん?なんでエメちゃんがいるの?」
「ノアちゃんにお届け物を届けるためですよぉ〜」
「え?知らないんだけど」
「だって言ってないんですからぁ〜」
「さて、では早速見せてもらうのです」
「わかりましたぁ〜」
「え?ちょ、ちょまって」
ティリアを置き去りにして始まるお届け物開封。
まずエメラルドが持ってきたのはトランクケースだった。
カチャリカチャリと鍵を開けると、中には小さな防犯ブザーと腕時計、ライター、シガレットケースが入っていた。
エメラルドは防犯ブザーを取り出すと、弄りだした。
「さて、ノアちゃんにはこれ上げます、防犯ブザーですよぉ〜」
「ん?これってジャパンの……」
「そうですよぉ〜ジャパンのロリやショタが日常的に持ち歩いているとされている防犯ブザーですよぉ〜」
「へー…こんなチビスケがね〜」
「さて、早速使い方ですがぁ〜…まず、コレ自体は発信機で、基本私達に位置情報の共有がされますよぉ〜。で、おしりの棒を抜くと、応援のヘリを呼べます。
どれぐらいで着くかはいまいちよくわかんないですぅ〜。
そして、ココとココを持ってひねると上下に別れ、上部分を車のシガーソケット又はアクセサリーソケットに付けると車の操作をジャックできますよぉ〜。
運転はスマホに入れてあるアプリでやってくださいねぇ〜。
解除は普通に抜いてもらったら大丈夫ですよぉ〜。
お試しはティリアさん宛の車で試してみてくださいぃ〜」
「車貰えるの!?」
「貸すだけですよぉ〜」
「はーぁ、つっかえ」
「ノアちゃんあの車上げますよ。このバカに使わせてはいけませんよぉ〜」
ノアがもらった防犯ブザーは卵型で特に変哲はない。
色は黄色で、ひよこの口と目が描かれてる。
次にエメラルドは腕時計とライターを取り出した。
コレまた特に何も変哲の無い腕時計とライター、シガーケースである。
「この腕時計とライター、シガーケースはティリアさん宛で、性能はシンプルに、腕時計は発信機と、ライト、爆弾といったスパイの定番を用意してますぅ〜。で、ライターとシガーケースですがぁ……まぁ、少し扱いが特殊なので注意ですよぉ〜。まず、ライターは爆発機能のある普通のライターですよぉ。
でも、シガーケースに入ってる
「と、いうと?」
「はいまず、この赤ラベルの葉巻をシガーケースの裏に付いているシガーカッターでチョキンとしてもらうと、3秒ほどでボカンですよぉ〜。まぁ、普通の殺傷性のある爆弾ですねぇ〜。で、この青ラベルはフラッシュバン※1、黄ラベルは催涙ガス※2、白ラベルはスモークグレネード※3、黒ラベルは簡易的なチャフ発生装置となってますよぉ〜。くれぐれも間違えたらだめですよぉ〜。あ、ちなみにどれも爆発までは3秒ですから、気をつけてくださいねぇ〜」
「なるほど、おもろそうじゃん」
というとティリアは色々と試し始める。
間違っても爆発ボタンは押さないように。
ティリアが少し弄って満足した頃一言。
「そういや、もう一個のケースは何が入ってるの?」
「あっ!忘れてましたぁ〜!こちらはノアちゃんお待ちかねのあれですよぉ〜」
「いつ出すのかとヒヤヒヤしてたのです!」
「ははは〜ごめんねぇ〜…ということで気を取り直してオープンですよぉ〜」
カチャリとケースを開けると、中には、ノアが使っているサブマシンガン―AMP45が入っていた。
カスタムもノアの使っているものである。
「はい、AMP45ですよぉ〜」
「ありがとなのです!…カスタムも変わってないのです!」
「そりゃ勝手に弄ると怒られますからぁ〜」
「当然っちゃ当然なんだよね〜。あ、そういや私のNB-15は無いの?」
「無いですよぉ〜。だって必要無いんですからぁ〜」
「ええ〜!アレがあると安定感が増すんだよねぇ〜」
「そういうならサファイアさんに直談判するのですよぉ〜!」
「やってやろうじゃねえかよこの野郎!…もしもし!」
と、ティリアが直談判している隣でノアは銃を構えている。
この隙にこの銃―AMP45のスペックに着いて軽く触れよう。
まず、弾は知っての通り、.45ACP弾という大口径弾を使用し、高いストッピングパワー※4を誇る。
何かと特殊作戦では結構使われている弾である。
次にサブマシンガン特有の軽さ。
これは特筆すべきことではないが、サブマシンガンに共通することであり、銃の軽さは射手の機動力に大きく関わり、軽い銃を持てば素早く動け、重い銃を持てば動きは鈍るのは当然のことである。
その点AMP45はサブマシンガンという比較的軽い分類の銃だが、それでもサブマシンガンの中では重かったりする。
最後に、精度の高さである。
これはノアが一番推している点でもある。
精度がいいと、確実にフレンドリーファイアは減るし、集弾精度※5の向上にも少しはつながる。
こんな具合に重要な精度だが、AMP45はカタログスペックでも、リアルのスペックでも、射程圏内ならスナイパーライフルにも劣らない高い精度を有している。
そのため、AMP45の射程である100〜150メートルなら弾を狙った場所にヒットさせやすい。
さて、そんなこんなでスペックに触れている間にも、お二人さんは満足した様子で、エメラルドを見送った。
そしてこのあと、二人は来たる今夜の取引に向けて着々と準備を始めた。
主に兵器の練習と、スイーツ巡りだが………
………それでいいのかISIS。
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※1:フラッシュバン
…閃光手榴弾、スタングレネードとも言う。グレネードの一種。
大音量と閃光を発して、人を一時的な失明、眩暈、難聴、耳鳴りなどを引き起こ
し、それに伴うパニックや見当識失調を発生させる非致死性兵器。
※2:催涙ガス
…毒ガスの一種。
人の涙腺や嗅覚ぞ刺激し、涙やくしゃみを催させ、
行動を一時的に不能にする。
主に、警察や軍隊が暴徒鎮圧の際に使われることが多い。
※3:スモークグレネード
…グレネードの一種。発煙手榴弾とも言う。
大量の煙を発して煙幕効果で人の視界を遮ることができる。
※4:ストッピングパワー
…銃の弾のスペックの一つ。
主に、弾が当たった相手をどれほど行動不能に至らしめるかの指数。
.45ACP弾はストッピングパワーは高い。
※5:集弾性能
…銃が弾を連射したとき、撃った弾をどれだけ、1点に集められるかの性能。
基本スナイパーライフルなどが高く、弾をばらまくことを前提としている
一部サブマシンガンなどが低い。
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