第9話 後始末なのです!
7月31日―P.M.6:30―イギリスISISジュエルセクションホーム―
初任務のあと、みんなで報告書をまとめ、例の発砲事件についての抗議も済ませたころ、夕食の席で……
「そういや、みんな例の初任務について一通りの処理が済んだため、ことの顛末を教えようと思うのだが、どうだ?」
「お願い〜」
「お、待ってましたよぉ〜」
「なのです〜」
「よし、ではトパーズよろしく」
「ええ〜…私ですか…まぁいいです。では軽くことの顛末について話させてもらいますと…まずサキスですが、リーダー格の男は死亡。副リーダー格も同様です。
それと、ルビーさんやダイヤちゃんが見つけてきてくれた書類やらUSB、ディスク等を解析したところすべて一つの名前で止まりました。
”イオプロスビブアンデ”です」
「なにそれ?」
「聞いたこと無いのです」
「同じくですぅ〜」
「はい、一見怪文書っぽく見えるこの言葉ですが、アナグラムですね。
まぁ、皆さん一流スパイだと思いますのでここで1回考えてみますか…」
ふむ、イオプロスビブアンデ……アイ………
わかったわこれ。
「アイオブプロビデンス…なのです?」
「はい正解です!もう少しかかると思ってました!正解したダイヤちゃんはお姉さんが後でナデナデしてあげます」
「はいダウト。それトパーズがしたいだけだろ」
「サファイアさんは黙っててください」
ナデナデかぁ……個人的にはかっこいいーって言われたいんだけどねぇ〜…
「はい、では話を戻しまして。アイ・オブ・プロビデンス…プロビデンスの目ですね。
意味は御存知の通り、キリスト教における神の全能の目ですね」
「「「だね」」」
「で、イオプロスビブアンデですけど、名前が長いということでISISではイオと呼んでます。はい」
「で、そのイオっていうのはどういう組織なんだ?名前を聞く限りロクでもない組織みたいだが」
「ええっとですね…ただいまISISで頑張って特定しているところです。
実は結構前からこのイオプロスビブアンデという名前は出ては来たんですが、それ以上に急務な仕事が多かったため、そっちに割ける余裕がなかったんですよね…
ですが、今回でそろそろ本腰を入れるべきとうちの上層部が判断したので今は結構なたくさんの人員を投入して調べてます」
だとしたら近いうちにあぶり出されそうだね〜
さて、こっちはわかったけど、あのバカみたいな発砲事件はどうなったのかな?
「さて、お次は例の発砲事件ですが、なにげに長官殿がカンカンでして…」
「なぜだ?」
「いやあんたは知ってるでしょ」
「まぁ、いいじゃないか。説明してやれ」
やばい。
トパーズさんが
おっと、ナイスエメさん。
ここで誰かがなだめないとエライことになるとことだった。
あっ、でもサファイアさんボコられてるわ
「さて、このアホは捨てておいて、あの発砲事件には私達以上にジャック長官殿が怒ってまして…」
「あーあの人ダイヤちゃんのこと孫みたいに可愛がってたもんね。そりゃダイヤちゃんが任務でもないんでも無いのに撃たれたらキレるわね」
「はい、そういうわけで、カンカンで国連の方に連絡し、これ以上バカなことをすると、情報提供をストップするぞとのことです…」
「いや、それうちにも結構なダメージが来るやつなのです」
「はい、それで向こうが『やってやろうじゃねぇかこの野郎!』ってなったら下手しなくとも、名目上は国連の元で働いているISISは解体ですね…」
「草。私等首になったらどうしよう」
「まぁ、私はノーバに戻るとするのですぅ〜」
「え?戻る席あるの?」
「逆にないと思うんですかぁ〜?」
まぁ、エメさんはノーバでも優秀な研究員だったからね。
「で、ルビーさんとダイヤちゃんはどうするんですかぁ〜。まぁ、ダイヤちゃんぐらいなら私養えますけどぉ〜」
「なら養ってもらうのも悪くないのです〜」
「はい、まぁ、皆さん首にだけはならないと思いますから安心してくださいね。
で、国連の方では一応その発砲した兵士の所属する国の方に裁判をして、厳格な裁きを求めるよう通達はしました。
もしこれで、その国が裁判を開かなかったり、明らかに罰が軽かったり重たかったりすると、国連のほうから調査団を派遣、再度裁判という形になります」
「なるほどね…まぁ、向こうとしても結構便利屋なISISを切る理由ないからそれなりにしっかり落とし前は付けてくるんじゃないかな?」
「なのです」
「さて、報告すべきことはコレぐらいですね」
「そうか、ならもうこの話はいいだろう。食事時ぐらいは厄介な仕事を忘れたいものだからな」
「ですねぇ〜」
と言われたので、話の話題を何気ないものにする。
そして選ばれた話題は次いつ仕事が入るかわかんないから明日は映画を見に行くけど何見に行くかであった。
「そういや、ダイヤちゃん。ジャパンでは幼女はニチアサなるものを見るらしいよ。そしてその最新作の映画が公開されるとかされないとか…見に行く?」
「私はこう見えても20越えてるのです。ロリじゃないのです」
「じゃあ、なに見に行くのさ?」
「そりゃぁ、大人なやつですよ。〇〇7とかミ◯ション・イ◯ポッ◯ブルみたいなやつですよ」
「おお〜…絶対感化されて潜入中にウォッカマティーニをステアではなくシェイクで飲むと見た」
「そんなこと無いのです。そういうルビーさんは何見に行くのです?」
「私はぁ〜……ジャパンのアニメーションとかどうですかぁ〜」
「ならニチアサじゃん。ほらダイヤちゃん見に行きたい人いたよ」
「ジャパンのアニメーションはもっとあるのです!」
「そういやサファイアさんとトパーズさんは見に行くですかぁ〜映画」
「私か、私はまぁ、人並みだな」
「私はマー◯ルとか好きですよ〜」
「ほーほーほーなら明日はニチアサとマー◯ルで決まりかな〜」
「むぅ」
やばい、このままだとニチアサになってしまう。
別にニチアサが嫌いなわけではないが、少しでも大人に見られるためにはここはかっこいいアクションを見るべき……
◇◆◇◆◇
そんなこんなで翌朝。
みんなで映画を見に来たのです。
近場の映画館に足を運ぶ。
チケットを買うため、サファイアさんが券売機へと向かった。
「おい、アレ無いぞ。ニチアサ」
「しゃっ!!ここは仕方ないから〇〇7にするのです」
「なんか仕方ない気が一切しないな〜」
「まぁ、とりあえず〇〇7をとるぞ。大人4枚、子供1枚な」
「大人5名なのです」
なんやかんやあってポップコーンとコーラを買っていざ映画!
――――――――――――――――――――――――――――――――
よんごーです。
とりあえずココまでで一区切りとします。(1章)
一応このあと数話ほど、閑話を投稿し、その後2章に突撃とします。
ちなみに作者の好きな〇〇7はス◯イフォールだったりします。
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