26話 ギルド登録 in王城
「うん、こんなもんかな2人とも決めた?」
「うーんまだ、気になるのが多すぎるんだよなぁ。うわぁ、この詠唱無しで1つ登録したスキルをボタンだけで使える剣も気になるなぁ」
「この初級魔法を一つストックできる杖気になる……でもうー-ん?」
「あ、決まってないみたいだね」
そりゃ簡単に決めることはできないって。だがまぁずっと悩んでいても仕方ない。
「よっし!これで行こう、2段ジャンプできる靴とギルドハウスに置ける温泉に暖かな卵、あとはなんかレアそうな供給ユニット」
「私も決めた、魔力を全回復させる雫を1日一回生み出す魔法瓶、撮影スタジオに暖かい卵、あとなんかレアそうな太古のオーブ」
「君たちは本当に仲がいいね、僕も暖かな卵にしようかなぁ?」
「いいの?これギルドハウス用アイテムらしいわよ?」
「だってさ、君たちだけペット飼ってるのずるくない?絶対僕も欲しくなるから」
「ま、おまえがいいならいいけど。っていうか太古のオーブってなんだよ。何用?」
「わかんないけどなんかすごそう。ほら、バルスとかできそうじゃない?それにコーラだって」
「いや、言わんとすることはわかるが、供給ユニットは絶対何かしらの兵器に使うね」
願わんば、俺専用ジャアみたいなのください。
でもまぁ、ジャアみたいなのが出てきたら世界観的にアウトか?いや、
「楽しそうね。なるほど、卵はまだ生まれるまで時間がかかるのね。うん?ほぇ?・・・・・・なんか交換したらもうギルド登録出来ますみたいなメール届いたんだけど。登録しに行かない?」
「はや!うーん、やることも無いしいいかもね、どこで渡すの?」
「聞いて驚くことなかれ、なんと……王城」
王城か、そういやトプスさんとあの後から会ってないな。バーバリアンを紹介してくれたことに感謝も伝えてないしたまには稽古もつけてもらいたい。アザレアさんのクエストで忙しかったから行けなかったが今ならいけるな。
「王城って王族が住んでる王城?」
「えぇ、王城でって書いてあるわね」
「ほぉん、じゃあちゃっちゃと行こうぜ」
なんで王城なんだろうか?よくわからんが書いてあるなら間違いないんだろう
「あのさ、何でコーラはそんな落ち着いてるの?」
「いや、王城だろ?豪華なんだろうなうん。早く入りたいわ」
「あーそっか、コーラくんは知らないのよね。王城はプレイヤーが踏み入れる難易度がものすごく高いのよ、なんていったって接点がほぼほぼないから……」
「へぇ……」
知らなかったそうだったのか。俺ゲーム始めたその日に王城に入ったしなんならフリーパスなんですけど?でも確かに素性の知れぬ旅人が王城にやすやす入れるわけないのか。
「ねぇねぇ、早く行こうよ。僕も早く入ってみたいな」
「そうね、いきましょうか」
お願いですから王城とつながりがあることバレませんように!
「あれ?コーラさんじゃないですか、今日は王城へどのような件で?」
「あーギルドを作ろうと思って、入っていい?」
「あー旅人初のギルドが作られると聞いていましたがコーラさんでしたがそれなら納得です。お仲間の方もどうぞお通りください。あ、そういえばトプスさんがコーラさんにあいたがってましたよ?」
「あ、今度行くと伝えといてください」
……
……
……
「やぁやぁコーラ、どうしたんだい?どうして目を合わせないの?」
「うふふ、コーラ君さっきの人とずいぶん仲がよさそうだったわね、それに~、トプスさんがなんだって?」
応接室に入った直後に怖いくらい距離を詰めてくる。マジ怖い
「えっと、黙秘権って「「ない(わよ)」」……ですよね」
くそ、そりゃあ話しかけてくるよなうん。正直わかってましたよ。
ゲームを始めたときにさ幼女が転びそうだったから助けてそのまま安全なところに連れていきそのお礼で訓練できる場所の案内をしてもらっったら幼女のお父さんがトプスさんで最終的に王城の訓練場を使わせてもらえることになってなんやかんやあって今に至るということを一つ一つ説明していくが、初めこそ驚いたような顔をしていたが話すにつれて表情が呆れたものになっていく。
「ごめん、全然わからないわ」
「なるほど、だからNPCとちゃんと接するようにって言ってたんだね」
「まぁ、ここから俺のゲーム人生は確実に変な方に行ったね」
王城の訓練場を使ってなかったらしっかりとステータス振ってただろうし今の職業に就くこともなかっただろう。そう考えると改めて幼女……エミリーちゃんは俺にとっての導きの女神だ、感謝しないとな。
「まぁ、たとえ僕が訓練場を使わせてもらってもコーラみたいな風になったかといわれると無理だから、やっぱりコーラの頭の悪さがこの結果を生んだんだね」
「違いないわね」
「おい、誰が頭悪いって?」
そんなことないだろ?ないはずだ、ないよね?
「いや、ゲーム始めて1週間街にこもりきり勝ち目のない戦いをやる人を馬鹿と呼ばないでいつ呼ぶのよ」
……返す言葉もありませんね
「お待たせいたしました、私は宰相を務めておりますエレナと申します、以後お見知りおきを」
「俺は第3部隊長をやらせてもらっているトプスだ。よう、コーラ久しぶりだな」
とてもいいタイミングで部屋にまだ俺もあったことのない宰相さんとトプスさんが入ってくる。
宰相さんは見たことなかったけど、女性の方だったんだな。見るからに仕事ができそうだ。
「初めまして、私は先生と申します。コーラさんとギルドを組もうと考えている友人です。今後ともよろしくお願いします」
「同じく、ゆーりといい、ます、よろしくお願いします」
ふむ、やはり先生はさすが社会人だな、立ち振る舞いが自然だ。それにくらべてゆーりは……壊れかけのブリキ人形か?正直面白い。
「よっし、早速だがコーラ以外ついてこい」
「え、何でおれだけ?」
「コーラはエレナ様と話していてくれ。それじゃあ行くぞ」
「えっちょっと……あ、行っちゃったか」
「コーラさんすみません。トプスさんがどうしてもというもので、それとお会いするのは2度目ですね」
あれ?一度どこかであったことがあったか?多分訓練場似通ってた時だとは思うが……正直こんな美人の女性なら覚えていると思うんだが……
「あっすみません、そういえば以前は顔見えていなかったですね。実は訓練場で騎士たちと戦ったと思うのですがその中の一人が私なのです」
「あれ?でも宰相って?」
「はい、私も一応武芸の心得がありますので訓練に旅人が混じっていると聞き一応調査のために一度訓練に混ぜてもらったのです、コーラさんと戦ってもいます」
「あーそうだったんですね。すみません、全然気が付きませんでした。」
「いえいえ、それよりも新規ギルド設立についてのお話をさせていただいても?」
「はい、お願いします」
「ありがとうございます、まずこの度は設立のために王城に来ていただいたのですが本来であれば手続きは各ギルドで済ませることができます。今回は特例として旅人によるギルド設立の先駆けということで細かな確認がしたくお呼びしました」
なるほど、となると他のプレイヤーが王城に来る理由が失われたな。どんまい。
「基本的には手続き金として50万ルーンとギルド登録証があればだれでも登録ができます。その後ギルド名、ギルドとなるホームの住所、代表者とメンバーをご記入いただくことで新ギルド設立が完了します。ホームが変わる場合や複数になる場合、メンバーが増えたり減った場合はその都度ギルドに報告していただきます。と、ギルドの設立に関してはこのような感じで進めているのですがよろしいですか?」
ふむ
「ギルドとなるホームは必須なんですか?」
「はい、昔に宿屋や食事処を一つのギルドで占領してしまうことがありましたのでギルドメンバーが集まることのできる場所としてホームが必要となります」
なるほど、となるとギルドの設立にはお金が相当かかるな。
「でも、そうすると少人数の人がギルド作ることが相当難しいか」
「少人数でギルドの設立をしたいと考える旅人は多くいるのでしょうか?」
「そう、ですね、結構いると思いますよ。ほら、僕らも少人数ですしね」
小規模でやっていくのは難しいかもしれないがどのギルドも最初は小規模から始まるものだ。僕らもいつか大規模ギルドになるかもしれない。する気がないからならないと思うけど。
「なるほど……であれば3人まではギルドのホームが無くても登録できるようにしましょう。あまり設立条件を簡単にしすぎてギルドが乱立されても困りますし、これであれば、将来性のあるギルドは大きくなり、将来性のないギルドは解散されるでしょう。そうだ重要なことを忘れていました、一応管理費として小規模1~3人までは月5万ルーン、中規模4~10人は月10万ルーン、大規模10人以上は月15万ルーンとして5人増えるごとに5万ルーンとし、ギルド員が回収に向かいます。この回収に3回払えなくなった時点でギルドは解散されます」
「ふむじゃあ無理に小規模がギルドを組む必要はないんだな」
「はい、そもそも小規模で組むメリットが現状あまりありません。ギルドのメリットはギルドの知名度によるネームバリューが生じること、大きな買い物の際に安く買えること、ギルド向けのクエスト斡旋です。クエスト斡旋はネームバリューが多いほうが良いクエストがありますが、中には人数を必要とするものがあり斡旋できるクエスト数が小規模は少なくなります、旅人はその他にもシステムが解放?されると聞いていますが詳細はわかりませんのでご自身で確認をお願いします」
確かに少人数でのメリットはなさそうだがシステム開放、つまり多分だがギルドチャットなどのことだとおもうがこのためだけにギルドは創る価値はある。やっぱり小規模も減らないだろう。
「おう、どうだ?はなしはまとまったか?」
「はい、ほとんどまとまりました」
「うぅ、あんなの勝てる気がしない」
「……疲れたわ」
「何があったんだ?」
「トプスさんに「お前らを見極めるから今から俺と戦ってもらう」って言われて戦ってたわ」
「なるほどな、お疲れさまです」
「もう、ギルド名は決まってんのか?」
「いや、それがまだなんですよね」
「ギルドホームは?」
「まだです」
「……なんも決まってねぇんだな。よし、取り敢えずギルドホームだなそれを決める間にギルド名はなんか考えといてくれや、ギルドホームなんだが俺のおすすめがあるもしよかったら見るか?」
「そうですね、お願いします」
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