2 もう  12月23日

もう随分前のことだけれど。


 うちにはサンタの写真がある。夫が仕掛けた幾つかのカメラ。偶然に写った産物だ。

 

 窓を開けて、お供のおもちゃを連れていた。その年はホワイトクリスマス。

 玄関の扉を開けて。やっぱりお供のおもちゃを連れて。その年のプレゼントは自転車だった。


 翌朝の子供の得意げな笑顔。

「ほら、いい子だったからサンタさんが来てくれたよ」

 負けずにわたし達も応える。

「ほら、頑張っていたからサンタさんが来てくれたよ」


 我が家担当のサンタは、大人にもプレゼントを運んでくれる。お菓子だったり、調理器具だったり、パソコンの部品だったり。誕生石のアメジストや、大型高級家電などではなく、小さな小さな実用品ばかりだけれど、大人でも嬉しくてワクワクするのがクリスマスだ。


 今日はクリスマスイブのイブ。

 幸せの、喜びの、わくわくする音色がだんだんと胸に響き始める。キャンドルを灯して雰囲気を作るのも悪くない。


 日本人らしく、ご都合主義的に楽しさのみを味わう我が家だけれど。その高揚する気持ちをもたらしてくれることが、素晴らしきサンタの御力であると感謝する。



 いつだって二人最高!

 そんな時代もあったけれど、いつまでもふふんなで額を寄せ合うのもすばらしい!

 二千二十三年もあと少し。


 12月23日


 キャンドルは悪い空気を燃やし、浄化してくれるラッキーアイテム。炎の揺らぎがリラックス効果をあげて癒しも与えてくれる。 


 

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