18 まさか?! 何ということ?! 12月7日
まさか?!
何ということだろう!
田舎ではあるものの急行駅に徒歩一分。田舎の中の都会だと自負していた。
分かってはいた? いや、まさかこんなことになろうとは。
完全に失念していた。可能性はあったのに勝手に打ち消していた自分に腹が立つ。
ええ? 何のことかって? まあ、もう少しお読みください。
先日、勤務先で聞いた熊の目撃情報。異世界小説で、熊は重要なモフアイテム、わたしも一頭、秘蔵の宝物のように隠し持っている。
熊は一日に十キロ以上移動すると聞いたことがあり、隣市の目撃証言に怯えたのは遥か昔。今回はたった七キロの距離なのに、どうせイノシシの見間違いだろうとタカを括った。( 実際そうだった)
だが、そう。事件は起きた。
はい、出ました。やられましたよ。いえ、熊ではなく……猿ですが。
都会ではニュースになる猿捕り合戦もここでは日常のこと。犬が引っかかれたとか、芋を食いちぎられたとか、洗濯物を狙われるのも、小学校の体育倉庫で昼寝をしているのもさ。別にニュースになる程のことではないけれど、ないけれど。(大事なことは二回語るべし)
いい年を越えすぎたおばちゃんがさ、ネットで見かけたスーパーセールで特大のオシャレ下着を買ったって、別にいいでしょう? 犯罪じゃない訳よ。
それが年頃の娘が身につけたってときめくようなパールホワイトだったとしても。
胸キュンレースがついたラブリーだったとしても。
SサイズやMサイズならさ、お巡りさんが来て盗難品かも、と捜査したくなっちゃうようなデザインだったとしても。
問題はサイズと出所よ。
だって伸びそうもなかったからさ、(いつもよりも大きめで)
それしか残ってなかったからさ、(大は小を兼ねるって言うし)
タグ切っちゃえば分かんないからさ(どうせ家族は見ないだろうし)
◎Lサイズの、どう見ても特大の、ラブリーな下着(上じゃない方)を。ご近所で話題になったことがある主人のヘンテコ模様( 遊び心満載)のニット帽と一緒に持って行かれた訳なんです。
ヘンテコな帽子を器用に被った猿が、ひらひらとはためかせているものが特大の超ラブリーなパンツだったなんて! きっと優しきご近所様は、気づいたとしてもニマニマと笑うだけだろうけれど……けれど。
わたしは再びリースに願う。
どうかあの猿様がニット帽とパンツを別々に捨て置いてくれますようにと。
そして……、ネットのスーパーセールで四枚セット七七七円だったとしても、ラブリーパンツに手は出さない!
新たな誓いを立てた今日。
ああ、わたし。リアル過ぎる世界のサルとは仲良くでき……ない?!
12月7日。 アーメン!
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