第15話 2024/01/16 二週目

 先週九日から開始した放射線治療であるが、二週目に突入した現在、まだ大きく目立つ副作用は出ていない。左側の頬がうっすら黒くなりつつあるのと、口が以前より渇くこと、口内炎っぽいものがボチボチできつつあるくらいか。


 まあまだ一週間だからな。あまり激しい反応が出て来られても先が思いやられる。あと六週間残っているのだ、それを考えると暗澹たる気分になってしまう。とにかくせいぜい気長にやるしかない。


 良い話題もある。新しい抗ガン剤に変えてから昨日で二回目の投与だったが、上半身のかゆみが消えつつある。まだ赤いブツブツは残っているが、かゆくないというだけでも有り難い。ただし便秘は酷くなったので緩下剤が出された。この辺はまさに痛しかゆしといったところか。


 ガン治療の他に、今週は精神科、来週は呼吸器内科も受診しなくてはならない。なので来週いっぱいまでは入院したくない。できれば大きな変化が起こるのはそれ以降にして欲しいところ。


 はあ、何でこんなしょうもないことに気を遣わなきゃならんのか。運が悪いと言ってしまえばそれまでだが「これこれこういった罪に対する天罰である」と神様あたりに言われた方が気楽かも知れない。お先真っ暗で将来に対する見通しがまるで立たないのが本当に困る。すべてが宙ぶらりんなのだ。ああやだやだ。


 とは言え、やだやだ拗ねても何が変わる訳でもないので、淡々と粛々と日常をこなしていくしかないのだよなあ。ホント困ったもんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る