第14話 2024/01/11 ひとまず退院
二泊三日の入院が昨日終わった。特に問題など起きず退屈な時間を過ごし、おかげで『プロジェクト・ヘイル・メアリー』の上巻を読み終わることができた。積ん読の解消は気持ちの良いものである。
放射線治療は面を被って顔を固定され、そこに放射線を当てる訳だが、これがまあ息苦しい息苦しい。実際かかる時間は五分くらいのはずなのだが、その何倍にも感じられる。ちょっとした閉所恐怖症が味わえるので、ストレスを溜めたい人にはオススメだ。そんなヤツはいないと思うが。
入院中は二回放射線治療を受けた。えらいものだな、すでに左側の頬がうっすら黒く変色している。まだ口の中に異常は出ていないものの、これも時間の問題だという気がする。次の長期入院はそう遠くないだろう。いまから荷造りを始めてもいいのかも知れない。
抗ガン剤治療は事前情報の通り、六時間かかった。入院中のことであるから、昼食も夕食も点滴をぶら下げたまま摂るしかなかった。来週からは通院で行われる訳であるから、昼食は抜きにならざるを得ない。ダイエットにはちょうどいいかも知れないが、六時間なにもせずに死体のように横たわるだけというのは、一度やってみればわかるけど、かなりキツいぞ。眠れれば一瞬だけどな、そんな簡単に都合良くは眠れないのだ。
本を読むにしてもチューブがぶら下がったままでは気になって集中できないし、もうホント死体になったつもりで寝転んでいるしかない。無の境地でも目指すとか。苦行僧か。
まあそんなこんなで入院は終わり、今日は朝早くから放射線治療を受けるために病院に行ってきた。これから平日は毎日早起きしなくてはならない。のんびり朝寝をしていられるのは土日だけだ。やれやれ、病人になってから健康的な生活を強いられるとは、本末転倒感が否めないが仕方ない。当分はこの生活を続けてみよう。
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