遅刻ギリギリ

「やば、そろそろ授業始まる。頑張って着替えろ」

「いや待ってお前」


 岳に足止めされた結果、隼人はまだ完全に着替えきれていない。


 あと二分で着替えてグラウンドへ移動、間に合うかどうか怪しいところだ。


 やれるだけやってみようと隼人は速攻で着替え、走り出す。


 中学時代までは廊下を走ったら怒られたが、高校に入ってからはそんなことはない。


 隼人の遅くて速い全速力を見せつけた結果、チャイムが鳴る瞬間、クラスメイトたちの列に入り、遅刻を逃れることに成功。


「清原、次回からは余裕を持ってくるように」


 先生は普通に気づいていたが、幸い遅刻扱いではないような言い方だったのでひとまず安心だ。


「すみません」


 隼人の一幕については誰も興味関心を抱かずスムーズに授業が進行する。


 早速ゲームとはさすがにならないようで、まずは練習から始まった。


 遠めに見る香澄のボール捌きがすごく上手だった。

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