高校生の普遍の悩み

「お店に申し訳ないことしちゃったね……」

「ああ、今度からは気を付けよう……」


 二人は意気消沈して互いに苦く笑う。


「そういえば、そろそろお金がやばいんだけど」


 隼人が切り出す。


 香澄と家を共にして、香澄の方の仕送りも活用して、結果的に二人の総合的な支出は小さくなった。


 しかし、隼人が香澄と出会って遊ぶ機会が増えたことで、支出も爆発的に増加。


「あー、そっか……。じゃあバイトかな?」

「うちってバイトできたっけ」

「確か、長期休みに校長先生に届け出を出せばできるみたいな」

「その長期休みもう終わるんだが」


 二人とも、これ以上親に頼るのは嫌で、二人の収入源の望みは絶たれたみたいだった。


「いや、ばれないようにバイトするという説もあるか……?」

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