チーム分け

「観覧車に乗ろう!」


 岳が突然に提案した。


 香澄と日向もそれに異論はないようで、なにも言わず頷く。


 最後に隼人が一人残された。


 観覧車に乗りたいと積極的に思ってはいないが、香澄と乗れたらラッキーだし、乗りたくないというわけでもないので、三人に続いて同意する。


 四人で観覧車乗り場に向かう。


「すみません、観覧車は二人乗りなので二人ずつに分かれていただけますか?」


 突然の少女漫画みたいな展開。


 四人は改めてチーム分けを考えなければならないことになった。


「俺、日向とは乗りたくない。飽きたから」


 ひどい言い草だが、日向も岳の意見に頷く。


「じゃあ、男女で分ける?」


 香澄が妥当も妥当な提案をする。


「えー、隼人と乗っても楽しくなくね?」

「失礼だな。楽しいだろ普通に。でもそうだな、相坂と乗るよりは田圃さんと乗った方が楽しそう」


 男子の意見に大きく影響され、隼人&日向と岳&香澄で分かれて観覧車に乗ることに決定した。


 隼人の期待は外れて少し残念だった。

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