コーヒーカップ

「みんな、コーヒーカップは乗れる……?」


 遊園地に入ってコーヒーカップの横を通るとき、香澄が提案する。


 他三人は顔を見合わせて、それぞれ答える。


「俺は乗れる」

「私と岳も大丈夫」


 全員の同意を経て、四人はコーヒーカップに向かい、あらかじめ提示しておいたチケットを提示して列に並ぶ。


「待ち時間、長くね?」


 九十分待ちということで、全員が思っていたことを岳が代弁した。


「娯楽施設に来てるのに九十分待ちとはこれ如何に」

「一体なんのための遊園地なんだろ」


 四人は辛辣な言葉を発しながら列で待つ。

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