風邪、ひいちゃいました
はっ、と隼人は目を覚ます。
きょろきょろと周囲を見渡すと、隼人はどうやらリビングで正座したまま眠ってしまっていたようだった。
その所為か、足が痺れている。それに、足になにか乗っているようで……。
「清原くん、おはよう」
香澄が、隼人の膝の上に寝転んで目を開いている。どうやら、隼人は香澄に膝枕をしている間に眠ってしまったようだった。
「えっと、おはよう住友さん」
香澄の挨拶に隼人は遠慮がちに答える。
「言いづらいんだけどさ、風邪ひいちゃったかも」
香澄は恥ずかしげに言った。
「本当? ちょっと待って、体温計持ってくるから」
38.5℃。
「熱出てるね。ベッドまで歩ける?」
「……ごめん、支えてくれない?」
香澄は隼人の肩にもたれかかる。
「本当、ごめん。せっかく冬休みなのに。それに、風邪ひくって言ってくれてたよね……」
「大丈夫、気にしてない」
申し訳なさげな香澄に、隼人はできるだけ丁寧に答えた。
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