美少女のお風呂
ぽちゃん、と熱いお湯が波打った。
香澄の胸元の大きな物質は、水よりも密度が小さいらしかった。
慣れないお風呂でもその物質が浮くことに変わりはない。
「やっぱり隼人くんに迷惑だったかもな……」
香澄は香澄で、突然隼人の家に押し掛けたことに若干の責任は感じていて、自分の家より少し広いお風呂でリラックスしながら反省する。
だが、隼人が心から嫌がっているというわけではないということはわかっていて、だからこそ唐突に一緒に住ませてほしいと言ったのだった。
「にしても、一目惚れって存在するんだなあ……」
隼人が告白してきたのは、間違いなく出会ってすぐだったから、それは紛れもない一目惚れだった。
さすがにいきなり「可愛い」なんて言われて少し警戒したが、隼人が香澄の容姿だけを見てそう言ったわけではないことを香澄も知っていた。
だから、香澄も自分の奥深くまで見てくれた隼人への警戒は解けて、より仲良くなりたいという方向にすぐにシフトした。
「でも。一緒に住むっていうのは早計過ぎたよね」
隼人の家には、香澄がいつも使っているシャンプーやトリートメントは当然置いていない。
十分浴槽で温まった香澄は、ゆらゆらとなにかを揺らしながら浴槽から上がった。
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