美少女がお風呂入ってたらそわそわするもの

「住友さん、風呂あがったよ」

「わかった、じゃあお風呂入るから、覗かないでね?」

「もちろん覗かないよ」


 隼人は自分がどう思われているのか疑問に思った。


「冗談だよ。清原くんはそんなことしないと思ってるから」


 悪戯っぽく笑う香澄の姿に、初対面の時思わず告白してしまった理由を思い知らされる。


 リビングから立ち去る香澄をぼうっと眺めた隼人は、気を取り直してスマホを開く。


 だがなかなかスマホに集中出来ず、ちらちらとお風呂のある方を見てしまう。


「いや、駄目だろ……」


 独り言で自らを窘めるも、どうしても意識がお風呂の方へ持っていかれてしまい、仕方なく隼人はソファから立ち上がる。


 決して香澄の入浴を覗きに行くということではない。ただ、お風呂からさらに遠い部屋に移動するだけだ。


 リビングではお風呂の音が聞こえてしまうので気になるが、そこから遠い部屋に行けば聞こえないという理論である。


「お、結構集中できる……」

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