なぜか家に来た
「で、住友さん。どうして俺の家にいるわけ?」
隼人が香澄に告白をし、振られて友達から始めるということになったのち、隼人と香澄は一緒に歩いた。
で、そのまま香澄は隼人について来て、隼人の部屋の前までやってきて、それじゃあまたと別れを告げた。
そのはずなのに、香澄は隼人の部屋の中まで入ってきていた。
「私がこの家にいた方が、清原くんからしてみれば嬉しいんじゃないかと思って」
「俺たちって、結局友達ってことになったんだよな?」
「そうだよ」
「友達にしては距離感がおかしいと思うんだけど」
「嫌かな?」
隼人が香澄の不安げな顔に逆らうことは、絶対に出来ないようだった。
「俺はいいんだけど、うちに親とかいたら気まずくなったと思うんだけど」
「大丈夫、私はただの友達だから」
「なんで友達だから大丈夫ってことになるのか」
「誰にでも友達を連れてくることくらいあるでしょ?」
青春真っ只中の高校生としてはなんの違和感もないその言葉が、万年ボッチで友達を一人も家に呼んだことがない隼人を強烈に苦しめた。
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