LEVEL.3 第1試合って、大男ってのが定番?
待合室のような場所へと案内されたロゼッタは、落ち着かないのか窓側の側を右往左往していては立ち止まり泣きそうな表情をしている。
「はぁっ~……」
(散歩しなければ、良かったのかなぁ……)
ロゼッタは待合室にある対戦表を見ては、自分の出番は次なんだと確認すると何とも言えない表情をしていた。
「お前も、出るんか?」
「うぇっ!?」
ロゼッタの背後を振り向けば其処には、ココアブラウンの髪色をして左右の横髪の毛先が黒色にロングウルフカットをしていて尻尾を三つ編みにしており、切れ長のキツめのツリ目をして獣のような瞳孔の若葉色の瞳をしている。
黒色のベルトだらけの暗めのモスグリーン色の暗殺者のような服装を着て、口元には嘴のようなマスクを身につけている背の高い青年が窓枠に座っていた。
「イヒヒッ、驚かすつもりはなかったんやけどな」
「び、びっくりしたぁ……」
(あれ、なんか見覚えがあるようなぁ?あれ??)
ロゼッタは目の前の嘴マスクの青年を見ては軽く首を傾げていたが、嘴マスクの青年が待合室へと入ってはロゼッタの目の前に来てはしゃがんではロゼッタを見上げていた。
「なぁ、お嬢ちゃんも参加者??」
「え、あー……まぁ、そうですね」
「そうなんだな!俺も、参加者なんだぜ!いやー、女の子の参加者なんて初めて見たなぁーって思って気になって声をかけたんだ」
「え!?お、女の子の参加者って……わ、私一人!?」
「おん、そうだけど?」
嘴マスクの青年の言葉に余計に絶望したかのような表情をしては、何処となく遠くを見ては諦めた表情へと変わっていた。
「イヒッ、なんか諦めてないか?」
「あー、いや……なんか、色々と無理な予感がヒシヒシと感じてきて」
嘴マスクの青年は何かを考える素振りをしてから、ロゼッタの頭を軽くポンポンと叩いては優しく撫ではじめる。
「???」
「んー、なんか撫でたくなったって感じだな!なんか、小動物みたいだなーって」
「え??しょ、小動物???」
「おん、そう見えた」
「24番の人ー、第1試合開始するで来てください!」
「あ、呼ばれた」
「おー!じゃあ、頑張れよ!お嬢ちゃん!戻ってきたら、名前を教えてくれや!」
「あー、はい」
嘴マスクの青年が両手を挙げては手を振って送っているのを見たロゼッタは、何とも言えない表情をしては軽く頭を下げてから係の人の後を追いかける。
着いた先には、小さめの待機室へと案内されて次に呼ばれるのを待つことになって周りを見ていると、其処には騎士風の服装をしたイケメンなオジサマらしき“浮遊霊”が立っていた。
【おや、可愛らしいお嬢さんじゃないか】
「おじさん??」
【ふむ?お嬢さん、私が“視えて”いるのかね?】
「あ!……あ、はい」
【そうか、“視える”のか………お嬢さんは、この武道大会の参加者なのかい?】
「あー、それは………」
ロゼッタは騎士風の紳士なおじさんに、事の経緯を説明をすると騎士風の紳士なおじさんはロゼッタの頭を優しく触れては撫でている。
【そうか、そんな事があったのだな】
「なんというか、不憫というか……何はともあれ、戦った事が無くてっ」
【ふむ………】
ロゼッタが嘆くように騎士風の紳士なおじさんに相談すれば、目の前の騎士風の紳士なおじさんは何かを考えては何かを思いついた表情をする。
【お嬢さん】
「はい?」
【暫し、“身体”を借りてもいいだろうか?もしも、迷惑ではないならば私が“身体”を操作して参加をするのだが……】
「え!?い、いいのっ?」
【困っている可愛らしいお嬢さんがいるってのに、一紳士たる騎士としては放置など出来んさ!】
「じゃあっ!」
係の人が呼ぶ声がしてロゼッタは、近くにあった立てかけてあった剣を手にとっては武道大会のステージへと向かう。
【動きだけ、力を貸しましょう】
「え??」
【私が、貴女の肉体を操作して戦うのです】
「あ、なるほど!」
ステージへと歩いていくと其処には、大きな体格の傭兵風格の男が大きな斧を持って仁王立ちしてはロゼッタを睨んでは鼻で笑う。
「がはははっ!!こんな小さい嬢ちゃんが、こんな武道大会に参加とか笑えるぜ!!」
「はは………、まぁ、そうですよねー」
「まぁ、精々……良い声で喚いてくれよ!!」
「っ!?」
傭兵風の大男は大きな斧を振りかざしてロゼッタへと振り下ろされるが、ロゼッタは軽々と避けては傭兵風の大きな斧の先の上に乗っては軽くジャンプしては、逆さになり傭兵風の大男の頭に手を置いてから踵で勢いよく傭兵風の大男の後頭部に当てれば傭兵風の大男は前へと前のめり気味になる。
「っ!?」
傭兵風の大男は慌てて大きな斧を後ろへと振り回すが、ロゼッタは剣で防ぎ大きな斧を砕いては傭兵風の大男の鳩尾を正拳突きで強く殴る。
「がっ……!?……こ、む…めな…ぞ…っ!」
傭兵風の大男は意識を手放してステージ上で倒れ込んでは、審判の係の人が傭兵風の大男へと駆け寄り確認をする。
「24番、勝利!第2試合へ!」
「へ………っ?」
【ふむ、お嬢さんは筋が良いようだ】
「え???」
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