第25話 仲のがいいのか悪いのか



 あの件から数日が経った、いじめが無くなりみんなも前のように明るくなったから良かった。

 良かった、良かったのだけど、何故か愛翠との距離感が前よりも近くなった、いや近すぎる気がする。

 子供達と仲良くなれるのはすごく嬉しいが、こう近すぎるとなんだか恥ずかいような、何か良く無いようなことをしているような、対応の仕方がわからないものだ。


「ましろっち〜、畑行くのー?私もやるよー」

「ちょっと愛翠!何してんのよ!もう、私も行くんだから!」

「碧愛はまだ寝てるって言ってたじゃん〜。私1人でお手伝いするから碧愛は来なくていいよー」

「そんなこと言ってないわよ!それに、なに1人で行こうとしてるよ!私だって行くんだからね!2人で手伝った方が早いんじゃ無いかしら?まったく、真白くんと2人っきりになんてさせないんだから…」

「碧愛こわーいー。どんだけましろっちのこと好きなのー」

「にゃにゃにゃに言ってるのよ!す、好きとかじゃ無いんだからね!というか、愛翠!なによましろっちって!距離が近すぎるんじゃないかしら?」

「碧愛だって真白くんとか呼んでるしー」

「ちょっと2人とも喧嘩とかしないで仲良くしてよね!仲良くしないとお姉ちゃんがキスしちゃうからね!」


 なんか、愛翠が俺の手伝いをよくやってくれるようになったけどその度に碧愛と言い合いをするようになってしまった。

 仲が悪いとかじゃ無いと思うけどね。ちなみに大声で言い合ってるけど何を言ってるかはよくわからない、碧愛が怒ってるような?感じで愛翠がそれを見て笑っている。白熱してくると毎回紅愛が楽しそうにやってきて止めてくれるのだ。

 まぁ仲良くやってるからいいか。それに、愛翠が手伝ってくれる時は碧愛が必ずついてくるし、橙愛も橙愛もやるぞ!とか言って来てくれる。3人がくると様子が気になって紅愛が来て、それと一緒に愛黄と愛紫も来てくれるのだ。そう、みんな一緒に色々やってくれるし俺も一緒にいる時間が増えるからもっと仲良くなれる気がする!



 こんなことを言ってるが、今俺はかなりピンチな状況だ。何と言っても来週はクリスマスなのだ。

 そう、クリスマス、みんな大好きなクリスマスなのだ。

 クリスマスなのだから子供達にプレゼントを用意しなければならない!

 だけど何をあげたらいいんだ…。

 それに、クリスマスだから料理とかも頑張らないといけないし、飾り付けとかもしなきゃいけないし、全く何も進んでいない。

 せっかく愛翠が元気になったんだし、最高に楽しいクリスマスにしてあげたい。

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