第21話 秋は修学旅行の季節
運動会も終わりほのぼのと毎日を過ごし、気づいたらもう11月になっていた。
今日は、子供達は修学旅行に日帰りで岩手に行くみたいだ。
有名な牧場に行く予定らしい、俺も昔透子姉さんたちに連れていかれたなー。牛や馬とか羊に合うことができるし、馬に乗せてもらうこともできるんだよね。かなり楽しかったのを覚えている、まぁ姉さんたちがはしゃぎすぎてその世話もさせられてたけど。
あと、新鮮な牛乳が売っていてそれを使ったソフトクリームを食べたんだったなー。あそこで姉さんたちが調子に乗って5個食べてお腹を壊したの、本当に良くなかったよ…。
姉さんたちとの思い出を思い出すと大体変なことが蘇ってくるけど、子供達はそんなことしないだろうし楽しんできてくれると良いな。ちゃんとお小遣いとして1人2000円持たせたし美味しい持たせてあるし、美味しいご飯が食べられるはずだ。
俺は今日は特に用事がないから、またまた畑に行くくらいしかやることが無い、今はさつまいもやにんじんを育てている。しっかり育てて後でみんなで収穫しよう。子供はきっと芋掘り好きなはず、好きだよね?
さて、子供達が買ってくるまでに色々やってご飯を作って出迎えよう。
□□□
今日は修学旅行で岩手に来た、私の可愛い可愛い妹たちと旅行にこれるなんて最高だ。班は碧愛と愛黄それに心実ちゃんと同じになった。橙愛と愛翠、愛紫は3人で班になった。まぁ6人で同じ班になろうとしたら流石にダメって先生に言われてしまって、グーパーで決めたんだけどね。
バスの中では橙愛がお菓子を食べながら隣に座っている碧愛と何か話しているみたいだ。少し聞き耳を立ててみると、何やら今日行く牧場で何を買うかパンフレットを見ながら話しているみたいだ。
「真白くんには、手作りのものをお土産にするべきよ」
「真白にいはお菓子がいいと思うぞ!そうすれば、トアも食べれそうだしお菓子を買うべきだぞ!」
「お菓子なんて別に買えばいいじゃないのよ。全くわかってないわね」
「ムキーだぞ!大体なんで手作りがいいのか言ってほしいぞ!」
「そ、それはアレでコレでソレだからよ!」
「碧愛は何言ってるかわからないぞ!はっきり言ってほしいぞ!!何か企んでそうだぞ!」
「べ、別に真白くんに手作りの物あげて喜んで欲しいとか思って無いんだからね!」
碧愛、そんなこと考えてたんだ…。可愛いんだけど、何も隠せて無いよ…。可愛いんだけど。私の妹はこんなにツンデレキャラなわけがない…はずなのにお兄さんめ…。
そんなことをしていると、目的地に到着した。この後は時間まで自由行動だ。
碧愛からの猛プッシュで手作り体験コーナーに来た。
「心実ちゃん、碧愛、愛黄どんな感じ?」
「よく出来てるなの〜。楽しいなの」
「私は不器用なのでちょっと変になっちゃった〜」
「…」
作りながらみんなでお話しするのは楽しい、碧愛が集中しすぎて何も返事をしてくれないのは悲しいけど。
気を取り直して今度はみんなでソフトクリームを食べにきた。
「ソフトクリームうまうまなの」
「美味しいですね!」
「美味しいわね」
「みんな!美味しいね!」
ソフトクリームは美味しいし、みんなが可愛いすぎて幸せだ。
私は早々に食べ終え、お兄さんに借りたデジタルカメラでみんなの写真を撮る。芝の上でソフトクリームを食べる妹たち、はい最高です。
乗馬体験をしてた橙愛たちと合流して牛さんたちと触れ合ったりした。
「ん、牛さん、美味しそう。お腹、減って、くる」
「愛紫ここでそれはやめようねー」
「牛さん可愛いぞ!」
モ〜!ベロベロベロ
「牛、さんに、舐め、られた。これは、焼いて、食べる、べき」
「牛さん舐めるなんて可愛いんだぞ!」
「よだれついたー。最悪だよー」
牛さんと戯れる橙愛たち、楽しそうで良かった。愛紫だけちょっと怖いけど…。
その後は、牧場を離れ、博物館の見学をして修学旅行は終わりを迎えた。なんか思うところもあったけど妹たちが可愛かったからOKです。
家に帰るとお兄さんにみんなでお土産を渡す。みんなでお金を出してお菓子を買ったのだ、これなら橙愛の言ったみたいに私たちも食べれるからね。
でも、碧愛だけお兄さんに手作りのお土産を渡していた。
「お土産あげるわよ」
「ありがとう碧愛、嬉しいよ」
「べ、別に喜んでもらえて嬉しいとか思ってないわよ!」
「え?何て言ったの?」
「な、なんでも無いわよ!」
「お兄さん、ちょっとお話しいいですか?」
お兄さんが喜んだのを見て顔を赤くしてる碧愛、そんなのを見せられたら私はお兄さんに文句を言わなきゃとお兄さんに詰め寄るのだ。
まだまだお姉ちゃんでいさせてほしい。
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