第19話 閉幕
運動会は大盛況のなか終わらを向かえた。
まさか、碧愛がスタート直後に転ぶとは思わなかったけど、なんとその後ごぼう抜きで1着でゴールした。
転んだ時なんて思いがけず大声で叫んでしまったし、後で怒られないか不安だな〜。
でも、本当に碧愛はすごかったし、やっぱり頑張って練習してその結果が出ると嬉しいよね。すごく笑ってピースしてたし、楽しそうでよかったよかった。
あのあと、愛黄と橙愛は1着になって紅愛と愛翠と愛紫が2着になっていたからみんな後でちゃんと労っておかないと。みんなが頑張っている姿を見て感動してしまったよ。
運動会の閉会式が終わり、子供達が一緒に帰るために俺のもとへやってくる。さぁみんな帰ってお疲れ様パーティーでもしよう。
「橙愛は1番だったぞ!」
「ボクも一着になったなの」
「私は碧愛が頑張ってたを見て感動したよ」
「碧愛すごかったよね〜」
「ん、凄、かった」
「べ、別にそんなことないわよ!」
「みんな凄かった。おじさん感動しちゃったよ」
帰りの車のなかではみんなで運動会の感想を言い合っている。みんな運動会が楽しかったのだろうか、いつもよりも盛り上がっている気がする。帰ったら今日撮った写真でも見ながらご飯食べようかな?碧愛とかに怒らせそうだ。最近の碧愛は急に怒ったりしてなんだかよくわからないんだよね。
みんなで運動会のことを話しているうちに家に到着する。家を出る前にお風呂を洗っておいたから、お湯を沸かせば入れる。みんな汗を流したいのかすぐさま家に入りお風呂に入るみたいだ。
碧愛だけ1人家に入らずに俺が来るのを待っている。
「真白くんのおかげで一位になれたわ。ありがとう。声とか聞こえたし、別にそのおかげで最後まで走れたとかそんなわけじゃないけれどそのことも感謝するわ」
「碧愛は本当によく頑張ったよ。本当に碧愛が頑張ってたの知ってるから俺まで嬉しくなっちゃった。俺からもありがとう碧愛」
「そ、そんなに褒めたって何にもしてあげないわよ!まぁ、頑張ったし?褒めてもらって嫌じゃないけど…」
「何言っているかよくわからないけど。碧愛は頑張ったな〜」
わしゃわしゃと碧愛の頭を撫でる。
「にゃにゃにゃ、にゃにやってるのよ!いきなり頭撫でてくるなんて!嬉しくなんてないんだからね!!!気持ちいとかもっとやってとか思ってないわよ…」
「ごめんな、許してくれ」
慌てて頭から手を離し謝罪する。
「べ、別にやめなくたっていいのに…。
もっと撫でてほしいとか思ってないんだからね!」
なにか叫んだと思ったら家まで走って行ってしまった。やっぱり頭を撫でるのはやりすぎたようだ…
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