第7話 文房具はおまかせ

 そんなこんなで、毎日を過ごしていた。子供達の夏休みもあと2週間ほど、子供達の転校の手続きなどをしに小学校へ行き教科書を受け取る。帰りはスーパーに寄って新しく文房具などを買っていく。好みとかがわからないのでそれぞれの髪の色と同じ色の鉛筆やノートを買う。

 喜んでくれるだろうか、まあ気に入らなくても6色あれば交換とかできるし良いよね。

 毎日子供の好きそうなご飯を作っているとみんなとの距離が少し縮まった気がする。

 橙愛はおかわりをする時「今日も美味しいぞ!」とか言ってくれるし、おやつを渡すときに、たまたま階下で会った愛黄に何が好きか聞いたら甘いのなんでも好きなの」とか言ってくれた。

 そんなこんなで考え事をしながら車を運転していると家へと到着する。


「お兄さんおかえりなさい」

「ただいま、紅愛」


 子供達の部屋まで行き出てきた紅愛と話す。


「これ教科書貰ってきたから、名前とか書いておいてね。クラスはみんな同じにしてもらえたよ。あと、みんなに文房具買ってきたから良かったら使ってね」

「あ!ありがとうございます!お兄さん」

「おー!ノドグロ君にドジョウ聡だぞー!ありがとうだぞ!」



 今流行りのアニメである手術海鮮のスリーブのついた消しゴムを買っていたからか紅愛も喜んでいた気がする。喜んでもらえて何よりだ。橙愛もいつのまにかきていて、すごく喜んでいる。よし、気分がいいからピザでも作っちゃうぞ!



 □□□


 お兄さんに貰った漫画を読んでいると、クレ姉がお兄さんと話し終わったみたいだ。


「急に騒いでどうしたのよ」

「文房具買ってきてくれたって」


 紅愛の言葉を聞いて皆が寄ってくる。


「みんなの色があるぞ!」

「お兄さん、センスが、いい」

「ちゃんとみんなの色だねー」

「うれしいなの」

「後でみんなお礼言っといてよね」


 クレ姉は嬉しそうだけどちゃんとお姉ちゃんをしてる。さすがね。


「この消しゴム漫画のやつなの」

「全員分あるなの」

「お兄さんわかってるねー」


 あ、私もハマってるやつだ。お兄さん、ちょっとは信用しても良さそうね…

 なんかピザの匂いしてきた。お腹空くなぁ






 

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