吸血鬼(ヴァンパイア)少女の考察日記(ダイアリー)

黒川宮音

第0話 番外編 「ホワイトな日常」

「ふゎぁ〜...」


「よく寝たぁ〜」


カーテン越しに差し込む太陽の光が少し眩しく感じる。


ベットから起き上がり、部屋の電気をつけた。


「今日は何日だ....?」


カレンダーを見ると8月の24まで赤丸がついている。


「今日は5日か..」


大きなあくびをし、洗面台へと向かう。


洗面台で顔を洗った後、朝ごはんの用意をした。


朝食と言ってもパン一つだけだ。


その後、へと袖を通した。


私服に着替えた後、彼女は玄関に向かった。


ってきます」


そう挨拶を遺し、出かけたのだった。


数時間後...


「ただいま」


買い物を済ませて帰ってきた。


手にはあふれるぐらいの荷物。


「これが、これで,これは、こう」


どうやら買ってきたものを確認しているようだ。


「あのインチキ店主、今度あったらぶん殴ってやる!」


何やら店主のことで怒っているようだった。


何をかっかしているのか...


「私にこんなもん売りやがって!」


どうやら商品の値段と品質に大きな差があったようだ。


「全く、これじゃただの詐欺じゃないか....」


「これは!」


買った品物の中から透明な球体を取り出した。


白い小さな結晶が散りばめられていて、中には小さな家がある。


彼女はそれを軽く振った。


「きれいだなぁ」


窓辺のスペースにその球体を起き、のんびり眺めている。


数時間後...


「はぁ!いけない、うっかり寝過ごしてしまった」


彼女が顔を上げると、窓の外に小さな塊がふわふわと流れていた。


「まさに雪のようだな...」


「雪!?」


彼女は4ヶ月もの間、ずっと寝てしまったのだ。


「もしかして.....これが...」


ちょうど4ヶ月も...


今日は、そう。


12月25日..「クリスマス」


「ホワイト・クリスマス.......か.」


彼女は窓辺から楽しそうにホワイト・クリスマスを眺めていたのだった。

 

        番外編 「ホワイトな日常」 END.













<用語解説>


・死服・・・本来は死神の服という意味だが私服と何ら変わりない。


・玄関・・・あちら側こちら側をつなぐ入り口。冥扉メイドとも 呼ばれる。


・吸血鬼の末裔まつえい 18世紀から生きている一人の吸血鬼のことを指している。








<作者から>


番外編なんでさらっと読んでくれればありがたいです。

次から本編です。













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