第二話 始めてのライブ出演
練習が終わって、光と蒼雷がグループ通話しながら作曲をしていた。
「おーい蒼雷。ドラムパート作り終わったぞー」
「おっけー。俺もあと少しでキーボードパート終わるから。これ終わったら作詞だな」
「今回は作詞は蒼雷がやるんだよな?」
「ん?なんで?」
「そりゃあ今回の曲は君がメインで作ってるじゃないか」
「いやーだから作詞までする時間はないからなぁー」
そんなこんなでのんびりと作曲しているとグループ通話に沙莉が入ってきた。
「あれ?沙莉じゃん。どうしたんだこんな時間に」
「えっーとね、すっごーく大事な話があるの」
「まさか!沙莉がこのバンドを抜けるとか!」
「まぁ仕方ないよな。最近俺らが暴走し始めて曲の難易度も多少は上がってるし」
「勝手に私が辞めるってことにしないでくれるかな?それにこの話は別に悪い話じゃないんだよ」
「どんな話なの?」
「それはね」
「うんうん」
「私達にイベントに出てみないかっていうお誘いがきたの」
「へぇーって、、えぇーー!」
「ま、マジか」
「私も驚いたよ。さっき光達の楽曲投稿ようのアカウントを見てみたら一件のDMがきてて、その内容がイベントに出てみないかってお誘いだったの」
「どんなイベントなんだ?」
「えっとね、リアルボーカロイドフェスタって言うボカロ曲を作ってる人達やボカロ曲をメインで歌ってる歌い手さん達が出るイベントなんだって」
「えーあーはい。相当でかいイベントですね」
「結構有名な人達もいるねー、って言うか全員ボカロ界の有名人じゃん」
「そんなイベントに俺らみたいな新参者が出ていいのだろうか」
「とりあえず明日、焔と草乃にも聞いてみようか」
そうして次の日の練習時間、、、
「えぇーーー!」
「オゥマイゴット」
「ほ、本当にイベントの出演のお誘いが来たの?」
「本当だよ」
「昨日僕らも沙莉から聞いた時同じ反応をしたよ」
「でもすげぇな始めてのライブがこんなでかいイベントだなんて」
「これを引き受けない理由はないとは思うんだけど」
「だけど?」
「そのイベントが二週間後なんだって」
「は?」
「なんでそんな時いきなり呼ばれたんだ?」
「他の人達はもっと前から呼ばれてたらしいんだけど、一組出れなくなっちゃったらしく」
「あーなるほどね。だからこんなにもギリギリだったのか」
「それに僕らが人気出たのも結構最近だしね」
「そう、だからすごく急なお誘いだけど、どうする?」
「どうするもなにも、ね?」
「うん、出るに決まってんだろ」
「リーダーの焔がそう言うなら出よっか」
「これからしばらく忙しくなりそうだね」
「よし、とりあえずみんなで今回やる曲を決めてさっさと練習始めよっか」
「「「「おぉー!」」」」
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