第4話 霊を払う

炭だけ渡され、「道具と炭の火には触るな」と念を押された。




指定された山に着いた。頂上には木がなくて、均されている。




「ちょっとお〜不気味過ぎない?」と菜々が言った時。




既視感のある黒いやつが4体ほど。ちょっと大きいのもいる



『!!!』



みんなが道具を取り出す。私は箱から炭を出して、みんなにライターを渡した。




みんなが道具を構える。よし、私も配置に着くか。








みんなの後ろに立ち、構える。





「頑張れの舞!!!!!がんばーー!がんばーーーーー!!!!!!ファイトみんなーーー!」






空は御札におまじないを込め、それを投げる。直接貼ることも出来るが、丸めて投げることも出来る。


菜々は大幣を振り、叩いたり突いたりする。


千歳は鈴を鳴らし、火の力を強める。




『「核」が見えた!』



千草が弓を引き、核に矢を当てる。



少し大きい霊が核を守ろうとした。



すかさず躑躅が紐でそれを縛って力を弱める。


それの核をレイが剣で断ち切る。


そんな感じで全ての霊を消した。




核とは霊の心臓だ。攻撃されると霊の力は弱まり、核が見えてくる。


その核に攻撃すれば霊を強制的に消すことが出来る。

ちなみに成仏は出来ない。「消す」のだ。



「疲れたぁぁあ」

「文化部にはきつい」


「お疲れ様、菜々、怪我したでしょ。おいで」



桜が菜々の足に布を被せ、火をつける。


「よし」

「ありがとーー!!」


霊に攻撃されてできた傷は普通の怪我より治りが遅いらしい。それに使うのがこの布。空の腕の怪我もこれで治した。バリアのように攻撃を受けることも出来る。





「おつかれー」



霊媒師が後ろからやってきた。


『伽羅さん!!』


霊媒師の名前は伽羅(きゃら)。本名かどうかは分からない。



「祓うのに使う道具には相性があるんだけど、みんな選んだ道具があってたみたいで何より。」



…私は?



「私には何か出来ることは!?」と聞くが



「特にないかなー。でもみんなが祓う時一緒にいて」




…一緒にいて何もするなって?そんなのあんまりだよ…






「てことでみんなには霊祓いを引き続きやってもらおうと思ってる。そのためにはこんな弱いのじゃなくて、もっと強いのにも勝てるようになってもらいたい。」と伽羅さん。



「夏休み明けまでにこれ祓えるようになって。」



ーーードスンッッッ



  でかくてさっきより黒い、手足のようなものある霊が目の前に現れた。





『えええええええーー!!?!?』






   この山の均されている所には、正方形の白い線がある。この線の範囲に入らないとこの霊は現れないらしい。

   範囲から出ると霊は見えなくなる。霊は範囲内でしか動けない。




「もちろんこれをクリア出来たら霊祓いの給料はちゃんと出るよ。麻陽以外は結構稼げると思うから。じゃ、よろ」



…えぇ…





「さっそくやってみるか」



空が御札を投げ、千草が矢を放つ。



…プス


そんな音を立ててそれらは霊に消えていった




「グォアオォォォウオ!!!」と霊が咆哮をあげる。



空が苦笑いしながら「…無理そう」



『逃げろー!』


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