第27話:今後の計画

「い、いきなりアイアンかよ」

「それも裏にサブマスの裏打ちもあるぞ」

「つか俺らよりランク上じゃねぇか」


 三人は呆然と見て驚くが、しばらくアイアンのプレートを見てから静かに返す。


「驚いたがまぁ初心者には違いねぇ。まぁミリーがいれば大丈夫だとは思うがな」

「ほぅ、そちらはミリーの事を嫌ってないようだな?」

「あたぼうよ! でかい声じゃ言えねぇが、俺らは昔から亜人とは仲が良かったんだ。それが〝太陽への翼〟の連中が台頭してからおかしくなったのさ」


 ふむ、やはりあの害虫共は駆除するに限るな。


「なるほどな。今後はそれもなくなろうから、また仲良くしてやってくれ」


 そう言いながら彼らに感謝をのべ、席を立ちながらミリーへと伝える。


「どうやら早く決着がつきそうじゃな」

「え? それはどういう……って、待つでアリマスよ信長」


 藤吉郎サルを抱きながらミリーは追いかけてくる。まったく、とろけた表情で抱かれおって……こまった助平すけべえだわ。

 ギルド内を歩くと、先程三人組から聞いた通りの場所につく。

 見ると張り紙が多数あり、その中の一つを指差しミリーへと聞く。


「これがクエストの依頼か?」

「でアリマス。でも……本当にするですか?」

「当然であろう。だから冒険者とやらになったのだからな……っと、これが良かろうな」


 掲示板に貼られた古い紙を手に取る。どうやら以前から剥がされては貼られた形跡のあるソレは、初心者には難しくも、中級者には多少難しいほどに見える。


 だからだろう。ミリーは「えええ!? それはスチールランクの依頼ですよ!」と驚く。


「たかがひとつ上のランクよ。どうという事ではない」

「キキ、そうやでミリー。大殿にかかれば最上位ランクでも叩き伏せてしまうやで?」

「もぅ! 二人は冒険者をなめすぎでアリマス! いいですか、一つランクが違うだけで、天地ほどの差があるのです」


「ふむ、よくわかった。ではコレを持って受けに行こうぞ」

「ちょ、聞いてました!?」

「聞いていたぞ? それにそちが居れば問題あるまい? なぁシルバーランクの冒険者、ミリー先輩・・・・・?」


 ミリーは「はぅぅ」と涙目になりながらも、カウンターで依頼を引き受けて戻る。

 そんなミリーに「ええかミリー。大殿様の決定は天地がひっくり返っても動かんのやで?」と、何か失礼な事を言っているきがする。余はそれほど傲慢ではないはずだ。たぶん。


 冒険者ギルドを出てしばらくジョニーに乗り進む。人気がなくなった場所にさしかかった所で、ミリーが小さな声で今後の事を聞いてくる。


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