第6話
そのままAさんは救急車で病院に運ばれて行き、Bさん達三人は車を交代で運転して帰っていったのです。
Aさんは、その後ずっと入院したまま。
時々Bさんが見舞いに行きましたが、彼はずっと虚ろな目をしてブツブツと譫言を呟いているだけでした。
そんなある日、Bさんはテレビで心霊番組を見ていました。すると、彼女が体験したのと、まったく同じ事件が、神奈川県で起きていたと番組で報じていたのです。
その事件も、やはり四人の若者が夜中にドライブ中にトンネルで幽霊に遭遇し、車を捨てて逃げ出しているのです。
ところが、四人いたはずなのに、いつの間にか三人になっていました。
運転していた仲間がいなくなっていたのです。
恐る恐る車に戻ると、運転手はいました。
しかし、気が狂っていたのです。
「もし、あの時私が運転していたら……?」
その後、Aさんは退院して自宅療養に切り替えたのですが、何年経過してもずっとその状態の様です。
了
てのひら 津嶋朋靖 @matsunokiyama827
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