世界同時多発テロ
世界同時多発テロ
クック諸島 北東にする極東の島国 ニャ国
俺はニャ国で産まれ育った
ニャ国は先進国で、優れた科学技術を有している
強化人間手術も可能だ
けれど俺は、より高度で進んだ技術を持った、ルー大陸東のチルル共和国か北ア大陸のメルア合衆国に行きたかった
ここからだとチルル共和国が近いか―
飛行機で5時間、メルア合衆国までは12時間ほどだ
チルル共和国にはプリン研究所付属病院
メルア合衆国にはゼリー研究所付属病院がある。
世界で最も進んだ強化人間技術を有していて、強化人間手術も受けられる
プリン研究所に行こう
女装し変装しつつ、移動する
ニャ国国際空港へ、タクシーで向かう
「あ~絶対つけられてるよなあこれ?。」
ピストルでタクシーが撃たれている
運転手の頭に直撃して、タクシーが暴走し、辺りの車にぶつかっていく
後ろからトラックに衝突して、ペチャンコに潰されてしまった
パトカーのサイレンがけたたましく鳴り響く
「もう!。」
俺は、どうにかタクシーから脱出して、歩いてニャ国国際空港まで200㎞ほど歩いた
「疲れた。」
2日後、ニャ国の首都 バルキヨに到着
温泉で軽く身体を洗って、身なりを整えた
「何度襲撃されればいいんだろうか―。」
歩いている間に、もう12回ほど襲撃されていた
奇跡的に生き延びれているのは、やはりロラベルの首飾りの効果だろうか
少し不気味ではあるが、ありがたい
ニャ国国際空港に着いた
中に入ってパスポートとチケットをみせる
流石に空港までは追って来ない
監視が厳しいのだ
テロを防止するために念入りなチェックがある
俺は少し胸を撫でおろした
女装もやる必要はない
午後1時半過ぎ、飛行機に乗った
2時ごろ出発した
しばらくすると、急に機内が真っ暗になった
ピンポンパンポン
機内アナウンスのチャイム音が鳴った
「ニャ国航空機003号は占拠した。」
変声機で加工された低く野太い声が、不気味に機内に響く
機内はパニック状態となった
「鎮まれ!。黙ってないと、こうなるぞ。」
機長室から、仮面を被った亜人の男が出て来た
紺色の毛並みだ
耳の形から、鼠人の血が濃いのだろうとわかった
バン!
機長は撃たれて死んだ
機内は異様な雰囲気とともに静寂となった
「俺達は争いを許さない。平和を望んでいる。その為の犠牲は、やむ負えない。ナルゼンの名において本日決行す!。世界同時多発テロ、この世に苦しみを思い出させる。」
機長室の奥から、亜人が数人出て来た
中には、地球人もいた
ビュウウウウ
航空機が突然急降下をはじめた
下は陸地だ
地面が近くなるにつれて死を覚悟した
窓からみると、亜人と人が殺し合っているのがみえた
まさか、戦争地帯か―
既に、他の空港から飛んできた航空機も墜落しているのがみえた
ニャ国航空機003号は、戦争中の戦線に突撃し、現地で戦う軍人たちを巻き込み、大爆発した
「もしもし~、生きてますか~。」
女の声
俺の耳元で、呼んでいる
「あ、目を覚ました。奇跡だ。」
亜人か
白い毛並み
犬人の血が濃いのだろう
顔の形をみて思った
綺麗な人だ
人の俺でも、わかる
「危ないよ~、ここは戦争地帯なんだからはやく、離れないと。」
女はどうやら軍人らしい
軍服を着ている
亜人なのに、人間の俺を助けてくれるのか?
「ありがとう。」
「お、口を開いた。えへへ。」
女は嬉しそうに笑った
人懐っこい所がある
「あたしはチル。よろしくね。」
チルは、俺の手を差し伸べた
「キアだ。よろしく。」
俺はチルの手をとって、立ち上がった
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