12/7 【読む】達見ゆう「明日はどんな唄を歌おう」


・「明日はどんな唄を歌おう」

https://kakuyomu.jp/works/16816927862404306154


 職場のカラオケ大会に出るために、歌の練習をする妻のユウさん。しかし、彼女は聞くに堪えない音痴で、夫のリョウタは頭を抱えていた。鬼嫁による夫の受難を描いたコメディタッチの現代ドラマ。「問えば響く君の答え」の質問「明日はどんな唄を歌おう」への参加作。

 シリーズものの中の短編だけど、ちゃんとこちら一本だけでも楽しめる。自主企画への参加作品がこういうものの場合、ちゃんと感想やレビューをする以上、ちゃんと過去作も読むべきだろうかと考えてしまう。


 達見さんは同題異話で前作参加してもらったのだけど、比喩表現がスパーンとど真ん中だから、分かりやすいし、ユーモアもある。今回の作品も、章題を見ただけでイメージできて、クスっと来た。

 あと、ラブコメがちゃんとラブコメしているのもいい。「終わった恋愛を描くのはつまらない」とは『夜は短し歩けよ乙女』にあった言葉だけど、こちらの一作は「夫婦」というすでにゴールインした関係なのに、押し引きの力関係が変わっていくのが楽しいね。それいて、土台の部分はずっと変わらなさそうなのが好き。






















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