・「因果」

　約二十年間、遺品整理の仕事に携わっている人物が、匿名掲示板に載せた自身の体験談。時々、仕事中にあるぬいぐるみを見かけるようになった。そのぬいぐるみが現れるのは、とある条件があって……。

　KAC20232の「ぬいぐるみ」がテーマの作品。匿名掲示板に投稿された、誰かの体験談、という体裁のモキュメンタリーホラー。

　「誰かが誰かに語っている」という一人称語り掛けを主題にした、ホラーショートショート集を不定期連載していて、こちらは元々それ用に考えていたお話。

　そちらは以下に。一応紹介はするけれど、今回のコンテストには不参加です。

・『蜘蛛ノ巣短奇譚』

　構想時点では、人形にまつわるホラーにしようかと思っていたけれど、KACのテーマを見た時に、「まあ、ぬいぐるみでも内容は変わらないし、むしろ自然かもしれないな」と思ったので、そのまま改変して押し進めた。こういう、何かしらの法則性がありそうな、それを知れば対策できそうな気がする怪異は大好きである。

　で、こちら、今年発表した拙作の中で一番読まれている。理由は、三〇〇〇文字ちょっとという気軽さと、これが発表される前後にカクヨムでホラー作品ブームが来たからだと思わる。とても有り難い話であった。

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