第35話
「どんな、夢だ?」
「…彼女が誰かに刺されます。それは、ナイフを自分で引き寄せてるそうです」
「そう、か…わかったぞ。彼女が自ら、嫉妬、妬みや怒り、そのエネルギーを集めてる」
「え」
「物を動かせるんだ。なんでも。で、エネルギーすらも引き寄せられると考えた」
「…なるほど。以前の依頼はどんな内容ですか?」
「彼女にもやがある。で、超能力の使いすぎで体を壊してる。鈴野が寺までやってきた。その能力を使ったのは、屋上で自殺しようとしていた生徒を助けたから。その後、彼女自身も自殺をはかってる」
「それは…」
「死にたいんだ。鈴野も気付いてる。超能力の使いすぎでは死なないと本人もわかってるはずだ」
「じゃあ、彼女は…」
「死ぬタイミングを常に待っている」
「そんな…。俺に、彼女をどうにかできるんでしょうか」
「…その現場に行くのはやめた方がいい」
「え…じゃ、鈴野さんがなんとか現場は収めるんですか?」
「無理だな」
「じゃあ悠星さんが?」
「無理だってば」
「えー?住職?」
「それも無理。だから、うーん、なんか他に知り合いいないのか?」
「隼人?」
「いや、そいつも無理だって。影響受けやすいだろ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。