第12話

「…公園でも、いいかな」


「え、うん!」


「うちの近くにあるから、ここから歩くけど…」


「もちろん!どこで待ち合わせ?」


「…学校で待てる?」


「もちろん!」


「じゃあ、…放課後」


カエさんと約束しちゃった!零のことは後でいい!とにかく、カエさんと外で会えるんだから〜!


教室で待ってると、鈴野くんがやってきた。


「…あれ、カエさんは?」


「…公園で待ってるから。ついてきて」


命令されたー

しぶしぶついていく。


「最近、同じクラスのカエさんの友達と話した?」


「誰のこと?」


「別にいい」


なにそれ適当。雑談すらできない鈴野くん。つまらなすぎー。適度に距離を置いて歩く。

無言で、公園についた。


「逢坂さん」


「カエさーん!」


思わずハグした。はぁ〜カエさん小柄…素敵すぎる。


「あ、逢坂さん?」


「あ、ごめんなさい!」


「ううん?」


「カエさん、椅子座ってゆっくーり話そー」


カエさんの顔をまじまじと見る。嫌がってなさそうでよかった。鈴野くんは、少し離れたところに立ってる。まぁ、座らせませんけど?


「鈴野くんは帰らないの?」


「たぶん…暇なのかな?」


「カエさんのこと見過ぎ」


「そうかな?」


じろじろ見てるよ。

はぁ、カエさんと会話…!嬉しい〜


「あ、えっと、カエさんに話したいことあって…」


「…なに?」


なんでそんな不審そうにするんだろ?私、テンパってるかな?


「私、の…」


彼氏…って言葉言いづらい!恥ずかしい!照れちゃう!


「どうしたの?逢坂さん?」


心配されてる。ひぇー嬉しい〜

いや、だめだめ!なにしてんのよ!

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