第9話
「…カエさん」
少し離れて座っていたけど、いつの間にか伊織くんに抱きついていた。それをじっと、天野さんに見られた気がした。
「…楓さんは、大丈夫そうですけど、逢坂さんは、最後までやられちゃいそうな雰囲気?」
「…はぁ?あなたはそれを見たんですか?」
「ええはい」
「カエさんの、裸を見たってことですか?」
「いえいえ。服着てます!」
「最悪だ…カエさんの胸を触る輩なんて許さない!俺のカエさんなのに」
「鈴野さん。人気のない公園ってわかりますか?そこに3人が集まればいいかと」
「はぁ?」
「それは、必ず起こりますよ。だから、こちらが状況を把握して」
「俺たちどうしたらいいんですか!それに、カエさんたちどうなるんですか」
「…とても、苦しむ。で、逢坂さんの彼氏は、病んでしまいますね」
「…はぁ?誰ですかそれ」
「彼氏じゃないんですか?」
「逢坂さんに…?」
伊織くんは怪しんでる。私も知らない。だけど、
「それは、もしかしたら、芸能人の方ですか?」
「芸能?なんですかそれ?」
天野さんはぽかーんとしてる。
「逢坂さん、アイドルなので…」
「いや、そこまではわからないです」
「…でも、彼氏がいるのは本当なんですね」
「はい」
本当に?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。