第8話

「対策ってなんですか!」


「伊織くん、落ち着いて」


「カエさんの胸揉むなんて許せません!俺以外の誰ですか」


「ちょっと寝ていいですか?」


は?


「夢、もう一度見て確認したいんで」


「…いいですけど、寝るって布団がいるってこと…え、寝てる?」


伊織くんが話してるうちに眠っていた。

何だこの人。


「カエさん、この人本当に寺の人なんだろうか?」


「わかんないけど、私たちのこと知ってるってことは…お寺の人が教えたのかな」


「だとしたら、その最悪の人物を探して阻止しないと!」


「知らない人かもしれないけど…」


「あ。わかりました」


いきなり天野さんが起きた。


「おじさんっぽい人でしたね。年上の」


曖昧すぎる。


「…それで、揉むってどんな感じなんですか?」


私の質問、合ってるのだろうか…


「え、両手でこう?」


…真顔でやってる。


「なんですかそれ!許せません!」


伊織くんはまた声を荒げた。


「逢坂さんも、同じ目にって…私達みんな公園にいるのに、目立ちますよね?」


「誰もいない公園みたいです。で、逢坂さんは、意識あるのに、動けなそうで。そいつ調子乗って馬乗りになって」


「そんな。逢坂さん、可哀想…」


「カエさんは、そのときどうしてるんですか」


「寝てて反応しないから、放置です。起きてる方が反応するんで」


「…なんですかそれ。嫌です!最悪!」


伊織くんの怒った声がした。

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