第7話
「あなたは…何者ですか?」
伊織くんがじろじろ見ながら質問してる。
「寺のもので、えーと、後継者です」
「そうなんですか?前行った時いましたか?」
「いや、あの…前はいませんね。後から養子になったんです」
「そう、ですか」
「それで、多分明日、公園で起こるんですよ!」
何を言ってるかさっぱりわからない。
「…何がですか?なにしにここにきたんですか?」
「俺は夢を見ます。危険を教えてくれるんで。で、鈴野さんがいて、楓さんがいて」
「危険なことって…私達が危険に遭うってことですか?」
「はい」
私の質問に、即答された。
「それで?具体的には?」
天野さんは黙って俯いた。
「…そのぉ、大変言いにくいんですが」
「なんですか?」
鈴野くんはちょっと苛立ってきた。
「楓さんの、胸が揉まれます」
!
「え…それは、俺が悪者で危険ってことですか?でも逢坂さんは?何で公園?」
疑問だらけだ。
「いえ、あの…鈴野さんが揉むんじゃなくて知らない人です。まだ詳しくはわかりません」
「誰なんですかそれ!」
伊織くんは、声を荒げた。
「…いやぁ、わからなくて。その、逢坂とかいう人も同じ目に遭いますね」
「待ってください。逢坂さんは、やわな人じゃないですよ?私、助けてもらったことがあるんです」
「た、たぶん、スタンガン…かな」
「…それで俺は?なにしてるんです?」
「えーと、鈴野さんは殴られて気絶してます」
「俺は軟弱だってことですか?というか、その夢本当になるんですか?嫌なんですけど!」
「だから、事前に対策を…」
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