第3話

「カエ〜漫画貸してあげるね」


「ありがとう…」


りこが漫画を貸してくれた。これは、同居人と恋愛に発展する話の続編だ。一度借りたときはなんとも思わなかったけど、今はどうだろ。家で1人で読もう…。伊織くんバイトだし。


家に帰って、早速読む。

なになに?同居人は実は彼女がいて、だから遊ばれてたってこと…。伊織くんはそれはないと思うけど。いやいや、これ漫画!

でも、結局お前が一番ってなって、玄関で…

えー、やだ、そんなの。無理!

非日常すぎるよ〜


「カエさん、その本…」


「わー!伊織くん…」


いつのまに帰ってたんだか。


「りこに借りて…」


「少女漫画?」


床に落ちたのを拾われた。中をめくられそ…


「あ」


しまった。私が床に落とさせた。


「見せたくない?」


「そ、そうなのかな…わかんない」


伊織くん、嫌な思いしたかな…


って!


「読んでるし!」


いつの間にか拾われてる!


「カエさん、こういうの読むんだ」


「違、りこが…」


「俺の方がこういうの興味あるし、引くかもよ」


「え?」


「コンビニで立ち読みしてる」


「え」


「でもカエさんが1番、興奮する」


え、え、近寄ってきたんだけど。


「キスしてる時のカエさんの顔、かわいい」


キスされた。


「い、いきなり…な」


「綺麗なおっぱい見ていい?」


「…ちょ、なんで触って…」


「触りたいから」


真顔なのなんでなの!


「バンザイして」


「やだ…」


「残念…」


伊織くんはそのまま部屋に行っちゃった。

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