12月5日

 先の話でもっと内容を記しておきたかったのだが、良い物か悪い物なのか、この一件に対し、進展があったため、ページを改めることにした。

 先程の話は今日の昼食後までの執筆だったのだが、その際、キリの良い所で午後の授業に向かおうと自室の席を立った。どこで授業をするのか私は知らなかったので、集会場に向かった。

 集会場の扉を開けるとそこに太郎がいた。ここが授業場所じゃないと知り、立ち去ろうとした時、彼は私の目の前で両腕を勢いよく振り下げた。

 それに対し、私は、驚いてもいないし、驚いても記憶があやふやなため、わかりはしないが、彼はその後、一緒にいた者の疑問にこうやり取りしていた。

 一緒にいた者「何やってんの?」

 太郎「あいつ、俺のこと撲ったから、真似してやってんの。」

 太郎「ダンスの真似。」

 二人「やっさ

…と。 一瞬、この頭に苛立ちを実感したが、

 そうか。そうだったか。


 やはり、というべき事か。本当なら言いたくなかった言葉だったが、彼・太郎は、のだ。私は、彼への罰を、おこたっていたのだ。だが、 だがしかし、これでいいのだ。

 彼にとってあれが優しさだったなら、私があの時、2発目を出さなかったのは、優しさのだったということだ。

 今度彼とからぬことで関わらないといけなくなったとき、私は徹底して彼に断罪という名の復讐を行わなくてはならない。 その判断材料が手に入っただけでも今日はそれで、良しとしよう。

 私の下手くそなダンスのなんて、何でもない。ただの恥ずかしいポーズを取っているだけだからな。太郎あいつの頭には花でも咲いているのだろう。「頭の中いっぱいお花畑ェ〜〜」なのだろう。


 これを書いている時、ふと考えたことがある。

我が校より引率している4名の教員がいる。もし、学校関係者が…ましてや、先生がこれを目にしていたらどうなるだろうか。

まあ、私の本の読者の中に学校の生徒がいるため、『もしかしたらの可能性』もあるが、 そもそもな話、前述の通り、彼・太郎は、面白がって、この1件のことを、事実だけを切り抜いて、噂を流しているように見えるので、1週間後の帰国した後も、彼はクラス中に、彼の友は最低でも、学年中に噂を垂れ流すであろう。

 そういう事は、言ったもの勝ちだが、噂は記憶に残りにくいし、肥大化しやすい。その点、私はこうしておおやけの場に、まごうことなきとして、これを記している。


 話が反れたが、おそらく先生は事実を確認するため誰かを差金として送り込むだろう。 まあ、どんなに私が悪者扱いされようと事実は事実。丁重に「本当だ」と回答しよう。私の性格上、回りくどい言い方になるだろうが。

 理由も聞かれるだろうが…    私は、自分の考えは、はっきりと自分で言いたい派の人間だ。だからこそ、先生や誰かを介しての、発言はしない。 最も、介した際に、介した人間の解釈などで語弊が生まれる事を危惧しているだけなのだが…  もしかしたら、最初にこれは、になるかもしれない。と云ったが、になる可能性もある。それが、希望の光なら良いのだが…


 もし仮に、先生にこの事の全てを打ち明けたら、どう動いてくれるだろうか?

 高望みも、期待も、するつもりはないが、誰か先生なら、私の言いたいことを一言一句、たがえずに、代弁してくれるだろうか…。

 だが、その意思疎通にも限界はある。やはり、自分の口から言うしかないのだろう。

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