参考文献2
大戦争について。
何せ多くの人々によって犠牲を孕み、世界の変革を促した戦争だ。
あまりにタブー視されている話題ゆえ、もしかすると、若い世代では
発端は元連邦国家圏の南東に発足していた新興国の火種だと言われている。その新興国は、もともとは歴史ある大国だったが、連邦国家の解体に合わせ、三つ程の小国に分裂したうちの一つだった。
その国は
新興国はそれに徹底抗戦の構えを見せた。
絶大な資金力と武力をもってして兵を投入し続ける大帝国に対し、自国の
そんな中、元連邦国家圏の国家も新興国への支援を画策。それに報復措置を行う大帝国と、大帝国内で頻発する
大帝国側も新興国側も、投入される戦力の多くは、
当時、戦争に身を投じた
(以下インタビュー問答一部)
──
IntervieweeX(以下X):戦時下ののことは本来、
だから、おれが
おれは大帝国側の
義体置換手術を受ける代わりに、その手術費を戦果で賄うってサービスだよ。
おれはあの
だから、普通の奴らよりは多くの情報を持っていたとは思う。それでも、あの
ただ、大帝国の新兵器が投入されるという話は聞いていたな。新型爆弾でも生体兵器でもない。
──なるほど。とは言え一個大隊を率いるまでになったということは、それだけ貴方が優秀だったということですね。
X:どうかな。そうとも言い切れねえ。おれが受けた
──俯瞰機能とは?
X:
本来ならば膨大な訓練を要するような軍隊の統括を、
事実、おれは体内に埋め込まれた最新技術によって大きく戦果を上げたが、それはあくまで俺の手柄じゃない。
おれ以外の、他の多くの
──
X:いや。それについちゃ最中だ。おそらくは、その場にいた他の連中がどうなっても良かったんだろうな。
目を開けた時には敵も味方も皆倒れていた。俺が比較的無事だったのは、俯瞰機能の実施によって個人の神経伝達を制御されていたから、というのもあるのかもしれねえ。だが、これもただの憶測だ。
──それから貴方が戦場に赴いたことは?
X:あれが最後だ。おれを雇った奴らも、良い
──本日はお話ありがとうございました。
(以上、インタビュー問答一部)
全インタビューの記載は控えたが、あの
次は大帝国側の、もっと真相に近しい人間の手を借りて、
引き続き、
次回の更新まで、私の命とこれらの投稿が無事であることを祈る。
(以上『デッドスロープのアングラ報道ブログ』より一部抜粋)
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