ホテル編〜幼稚園編
いざホテルへ
俺たちはホテルに着くと、七星の人たちと橘さんが出迎えてくれた。
「お久しぶり、アキラくん。それと家族の方々も」
「久しぶりです。とは言っても1日ぐらいですけどね」
「あれ?そうだっけ?いや〜時間の感覚が狂ってるからね〜。分からないんだよ〜」
あははと頭をかきながら笑う橘さん。それを見た俺たちと七星の人達は苦笑いだった。
「さて、今回用意したホテルなんだが、かなり大きい。しばらくそこで住んで欲しいんだ」
橘さんは親指で後ろを指すとそこには縦に長く横に広いという謎の感じのホテルだった。俺たちの想像していたものよりも遥かに大きい。俺たちが口を開けてあんぐりしていると誰かが手を引いてきた。
「こんにちは!アキラくんだよね!会いたかったよ〜!」
「こ…え?こ、こんにちは?」
手を引いていたのは俺と同じ身長で、金髪ツインテールの可愛らしい白いスーツの女の子だった。
「君の名前は?」
「私は
「あ、うん。よろしく」
すると、三葉が抱きつこうとしてきたところを一花が止めた。
「この人、20歳だから私よりも年上」
「はぁ!?この容姿で!?嘘だろ!?」
「いや〜ん褒められちゃった〜」
頬に手を当て、体をくねらせて喜ぶ三葉。その姿はまるでお菓子を買って貰って喜んでいる姿にしか見えない。
「七星って…変人の集まり?」
「うぐ…それは私たちにも効く」
周りを見ると全員が胸を掴み、苦しんでいる。
ママぁ?なんで苦しんでるの?ただの会社員じゃないのか?
「そ、それよりも!早く行こう!案内するよ!」
橘さんは手を叩くとそそくさと歩いていった。
俺たちは橘さんのことは放っておいて、三葉に話を聞いてみることにした。
「三葉さん」
「みっちゃんって呼んでね?アキラくぅん!」
「「ぶふっ…」」
「…笑うんじゃないよ!」
「…みっちゃんはなんでここに居るんだ?」
三葉はよくぞ聞いてくれましたと言わんばかりの笑顔を振りまき、俺の手を取る。
「今回呼ばれたのはアキラくんの護衛だよ!」
「え?護衛?なんで?」
「橘さんに言われたよ?」
「専属警護人も雇ってるから要らないけど?」
「あれ?私たちにはいないって言ってたけど?」
「「ん〜?」」
俺たちが首を傾げているとママが口を挟んだ。
「何か嫌な予感がするわ。気をつけましょう」
「分かった。ここからは全員、固まって動こう」
「「「「「「分かった」」」」」」
俺たちは意を決してホテルへの1歩を踏み出した。
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