歴史の勉強全般が苦手だった私でも、過去にこんな風な出来事があったのだと言われれば興味が湧いてくる……そんな作品でした。実際の出来事をベースにしているからでしょうか、リアルさも感じられます。商業史は有名な香辛料の話もそうですが、野菜や果物の伝来なんかも紐解くと面白い部分が多々あると思います。(近年だと中国へ干し柿を普及させた話ですとか)年号や人物名をやみくもに覚えることよりも流れを知っていることの方が余程大事だと教えてくれる作品だと思います。
貴族の地位を剥奪された主人公が商人として徐々に成功していく様子が面白いです。作者さんは色々調べてるんだろうなというのが作品からも感じ取れます。
主人公のクリスティナが健気で、前向きな性格です。そんな彼女に好意的なハルが可愛くて、良いです。良作です!もっと多くの人にこの物語を知ってほしいです。