鶴の怨返し
昔々あるところに、心優しいおじいさんが暮らしていた。ある日おじいさんが森を歩いていると、なんと罠にかかった鶴がいるではないか。
「可哀想に」
そう思ったおじいさんは、すぐに鶴の罠を外してあげた。その瞬間……。
「うわっ!」
ピィッという風切り音と共に鶴は飛び立ってしまった。
まるで放たれた弓矢の如く。速く、鋭く加速する鶴。その目が捉えていたモノは、一人の男の背中だった。
鶴がかかった罠を仕掛けた猟師。鶴はその背格好をわすれてはいなかったのだ。
「ぐわっ!」
研ぎ澄まされた槍と
受けた恩よりも怨みを優先する……。そういう点では、動物も人間も変わらないのかもしれない。めでたしめでた……あっ。
おじいさんはおばあさんの織った布が高く売れてお金持ちになったとさ。めでたしめでたし。
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