第6話 衝撃
☆(長住桜)サイド☆
私自身が間違っているらしい。
まあ確かに私は私自身を満たす為にやっていただけなのかも知れない。
それを考えると私は愚かな事をしていたと思う。
家族を裏切ってまで.....。
「そうだ。私が変わらないと.....いけない」
そんな事を呟きながら私は家に帰って来た。
そして私はもう1人の恋人の瀬川優作(せがわゆうさく)にメッセージで文章を飛ばした。
(私は1人になろうと思う)という感じでだ。
すると優作からメッセージが返ってきた。
(そっか。桜。君には君の考えがあるんだね。分かった。そこまで強く強く言うなら僕も考える)
という感じでだ。
私は(ありがとう。優作)と文章を送ってから考える。
そして私は.....、と考えていると玄関が開く音がした。
それから「.....桜」と声がした。
背後を見ると私を見ながら隼人が、春が立っていた。
「.....な、何?隼人」
「俺はお前の過ちを正そうと思う」
「.....え?」
「私もそう思って。お姉ちゃん」
「.....!」
私はその言葉を受けながら2人を見る。
隼人は「この先の影響を考えたりお前の状況を鑑みた結果だ。.....あくまで無駄にするなよ」と話してくる。
そんな言葉に私は「そうだね」と返事をしながら顔を上げる。
それから「そう思ってくれるだけ私は救われている」と苦笑した。
「.....そうだな。後はお前の行動次第だけど」
「0よりも期待に賭けるよ私も」
「.....分かった。ありがとう。2人とも」
そして私は柔和になりながら居ると家に電話がかかってきた。
隼人が「はい?」という感じで出る。
その姿を見ながら私は「どこに寄ってたの?」と春に聞く。
すると春は「色々な場所。.....そこに行ってた」と答えてくれた。
そんな感じで居ると隼人が深刻な声を発した。
「.....待て。どう.....え?.....愛美さんと離婚するのか。親父」
「.....え.....」
「は.....?」
お義父さん。
つまり卓郎さんの声だが.....え?
私達は凍りつく。
それから隼人は「それで知らせた.....のか.....」と眉を顰める。
「.....親父。考え直す気は.....無いのか」
「.....」
(まさか)と思いながら私は凍る。
それから隼人は「分かった」と言いながら受話器を置いた。
そして私達を見てくる。
「愛美さんと大喧嘩したらしい.....それで離婚するという感じになった」
という感じで私達の様子を伺ってくる。
「.....まあ仲が悪そうだったからね」
「.....そうだね.....」
「困ったな.....」
そう考えていると「まあ私達は例え離婚しても絆があるし」と春が笑顔になる。
私はその姿を見ながら「まあ確かにね」と返事をする。
隼人はかなり考え込んでいた。
(何故そこまで考えているのか)と思っていると顔を隼人は上げる。
「陰ながら聞いた話だけど.....愛美さん.....外国に行くっていうから」
「.....え.....?」
「.....それは私も聞いた事がある。.....お母さん.....外国に引っ越すって言っていたから」
「.....そんな!?」
春は唖然としながら私を見る。
外国に転勤という話だ。
それは確かに噂になっていたから.....だけどそれが実現した場合.....。
私達はどうなるのだろうか。
「.....」
「.....はーくんと離れ離れは嫌だな.....」
「どうするかだな」
そうしているとまた自宅に電話がかかってきた。
それを隼人が受け取る。
そして「愛美さん.....?」と言った。
私は驚きながら受話器を隼人から受け取る。
『落ち着いて聞いてね。.....春も居るかしら』
「.....うん。お母さん」
『.....確かに卓郎さんとは離婚する。私は外国に行く。.....貴方達はどうする?』
「私は離れたくないかな」
『.....それは春も同じ?』
「.....どこに行くかにもよるけど」
『かなり遠くに赴任するわ。.....ブラジルね』
私は「やはり遠くか」と納得する。
その言葉に春は「私は離れたくない」と駄々をこねる。
そんな姿を見ながら私も「そうだね」と返事をする。
するとお母さんは『条件がある。.....それを満たしたらアリよ』と笑顔になった。
「.....条件?」
『.....隼人くんに定期的に貴方達の家を訪問してもらうの。マンションは既に借りてあるんだけど.....』
「.....私はこの場所を離れたくないけど.....」
『それは多分無理よ。色々と』
そんな言葉に私達は顔を見合わせて不安げな顔をする。
すると隼人が受話器を取った。
それから「愛美さん」と言った。
愛美さんは『うん?隼人くん。どうぞ』と言う。
隼人は「彼女達はとても大切な存在です。愛していますから」と話.....ふぁ!?
「え!?は、隼人!?」
「はーくん!?」
『.....そう。.....それはつまり元の家で暮らしたまま生活するって事?』
「そうですね。法律がどうのこうのあっても。俺は彼女達が好きです」
『.....そう.....分かった。それなりに考えるわ』
春は真っ赤になる。
そして私は唖然としながら隼人を見た。
無理があると思う。
そこら辺はあまりよく知らないけど.....?!
『分かった。.....ねえ。隼人くん』
「.....何でしょう」
『任せても良いかしら。私の大切な子供達を』
「.....はい」
そして電話は切れた。
それから隼人は私達を見る。
私達はむず痒くなってしまい.....直視ができない。
隼人が相当格好良く見えた。
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