第71話 ストーカー?

 木曜になり図書館で作業をしている。今日も早く終わったのでお茶会となった。赤松部長がニヤニヤと入って来た。僕は起立して深くお辞儀する。


「でた〜!サラリーマンコント!」奈津美ちゃんと伊里亜ちゃんが拍手している。


「お疲れ様です、セクハラ部長!」僕はニヤリとした。


「ん………」赤松部長は一瞬考えたが、口を手で押さえて肩を揺らしている茉白ちゃんを見て頷いた。


「こら〜!茉白、私が胸を触る事バラしたな!」睨んでいる。


 奈津美ちゃんと伊里亜ちゃんが固まった。


「赤松先輩、そんな事してたんですか?」伊里亜ちゃんが目を大きくした。


「だって茉白のおっぱいは触り心地いいんだもの」口を尖らせる。


「いいなあ、私も触りたい」奈津美ちゃんは茉白ちゃんの胸を見た。


「えっ、私も触りたい」伊里亜ちゃんもじっと見た。


「佳ちゃん!」茉白ちゃんは佳さんを睨んだ。


「だって茉白がバラすからじゃん………」明後日の方を向いている。


「今後はセクハラ部長と呼びますね」僕は笑った。


「それは嫌だなあ………」


「でも、爛れた関係が好きなんですよね?」


「そうだけど………面と向かってセクハラ部長はキツイなあ………」


「じゃあサラリーマンコントはやめますか?」


「うん、また違うキャラ考えるよ」佳さんはゆっくり頷いた。


「「ざんね〜ん」」奈津美ちゃんと伊里亜ちゃんは不満げだ。



「ところで茉白、伊豆での誕生パーティは話した?」


「えっ………まだだけど………」


「やっぱりそうか、ヤホー君茉白の誕生日は、叔父さんが持ってる伊豆の別荘でやるよ。1泊2日の誕生パーティだから出席できるよね?」


「えっ、1泊2日ですか?」


「何?もう別荘は押さえたんだから、今更来れないとか無しだよ!」


「はあ………」


「当日はバイクで来るよね?」


「おそらく………そうなると………思います」


「星七君大丈夫?無理にじゃなくていいのよ?」


「大丈夫、僕の誕生パーティにも来てもらったんだから行けるようにするよ」


 奈津美ちゃんと伊里亜ちゃんがヒソヒソと話している。


「じゃあ決定事項と言うことでよろしく!」


 佳さんはニッコリしながら帰っていった。奈津美ちゃんと伊里亜ちゃんは顔を見合わせニヤニヤしている。


「先輩!もしかして………Xデーってことですか?」ニヤニヤが止まらない。


「何言ってるの、そんな事じゃないからね」茉白ちゃんは何度も首を横に振った。


「いいなあ、星七先輩は茉白先輩の胸を触れるんですね?」奈津美ちゃんがうっとりしている。


「これはもう大事件だよね!」伊里亜ちゃんは拳を握ってプルプルしている。


『ガタン!』突然廊下の方から音がする。


「何?」奈津美ちゃんが廊下を見に行った。


 眉を寄せて戻ってくる。


「今走って逃げたのは石田美波だったような気がする………」


「「「え〜!」」」3人は固まった。


「やっぱりストーカーみたい………星七先輩と茉白先輩も気を付けてくださいね?」


 2人は不安そうに僕らを見た。


 僕は帰り道で考え込んでいる、琴音さんへどう説明したらいいんだろう?そう思うと憂鬱になった。

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