第65話 食生活が悪いぞ!
「うへー…疲れたあ…。」
水族館観光も終わり、ホテルのベッドに転がって一息つく。
風呂がめちゃくちゃ気持ち良く感じてもう寝ちゃいそうだ。
ぴろんっ
「ん?」
ベッドに放り投げたスマホから通知音が鳴った。目を通して見ると、
『どう?お兄ちゃん、おねえちゃん。修学旅行楽しんでる?』
『おう、楽しいぞ。』と返し、沖縄の風景の写真を送った。すると既読が2になったのでどうやら八雲も気づいたらしい。
『翠ちゃんにもお土産買いましたよー!あ、あとみんなで撮った写真です!』
八雲から送られてきたのは水族館で
あともう一枚…ってなんだこれ…!
『ちょ、八雲!いつのに撮ったんだよこんな写真!』
『うふふ、バスで寝ているところをぱしゃりと。』
『や〜ん、お兄ちゃん可愛いじゃん。』
『おい、やめろって!』
くそお…八雲め…こんな写真いつのまに撮ったんだよ…しかもそれを翠に送るなんて…。
なら俺だって策がある。
『写真を送信しました』
『な、湊くん!?どうして送ってるんですか!?』
『うわー!おねえちゃんもかんわいいじゃあん!これ水族館のぬいぐるみ?』
『そうそう。買ったのを抱きしめてるとこ。』
『もぉー!恥ずかしいですって!』
俺が送ったのは水族館で買ったぬいぐるみをぎゅーっと抱きしめている八雲の姿。
正直めちゃくちゃ可愛いから待ち受けにしようかとも悩んだが、これを翠に共有しないのはちょっと可哀想だと感じたから送ってやった。
『いやぁ、お兄ちゃんとおねえちゃんが元気そうで良かったよ。』
『そういうそっちは大丈夫か?なんもない?』
『うん!今日の夜ご飯見る?』
少し経った後、翠から写真から送られてきた。
「うわ…。」
それを見た瞬間、リアルで声が出てしまった…コイツ…やりたい放題してやがる…。
『お前…カップラーメンにコンビニの惣菜、それもチャーハンとかハンバーグ、豚の角煮って…早死にするぞ。ちゃんと自炊して野菜を食え。』
『失礼な!よく見てよ!ちゃんと自炊してるよ!』
『はあ…?』
写真にじっくりと目を通すと皿に乗ったソーセージが見えた。確かにこれは家にあったやつだけど…まさかこれのこと言ってるのか?
『もしかして…ソーセージのこと?』
『そう!初めてやったけど中々上手く焼けたんだ。焼きたてってめっちゃ美味しいねぇ。』
『…帰ったら当分肉はちょっとだけだな。』
『えー!?なんで!?』
『翠ちゃん…。』
しばらく静かだった八雲が翠に尋ねる。
『ん?どうしたの、おねえちゃん。』
良かった…八雲からも翠の食生活について何か言ってくれるのかな?
『そういうご飯ってめっちゃ美味しいですよね…!!』
ダメだった。そういえば八雲も昔はジャンクフード生活してたって言ってたっけ…。
『だよねえ!たまにはこうやって好き放題したいじゃん?』
翠と八雲が二人で盛り上がるのを眺めながら、家に帰ってしばらくは体に良い料理を作ろうと考えた俺であった…。
ほどほどなら良い…けど多分こいつは…俺たちがいない間ずっとこんな感じなんだろうなあ…。
☆☆あとがき☆☆
遅くなりました!本日もありがとうございます!
たまに食べるこういうジャンキーな食べ物ってめちゃくちゃ美味しいですよね…。
ちなみに僕は現在、蒙古タンメンにはまっております。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます