第3話

僕の初めてのスキルとなったのは"キャラメイク"というスキルである。

髪色や肌の色、目の色、声を自由自在に変えることができるという変装に向いたスキルであり、双子のミミならリリと見た目を変えてあげることが出来れば気にいるんじゃないかな?なんて考えている。



よし、ひとまずメイドで練習しよう。


「ベル!ちょっと手伝ってくれない?」

1番近くにいたベルに声をかける。


「ティガ様、どうした?」

「スキルを試して見たいから実験台になってくれないかなーって」

「いいよ」


やったぜ!ベルが許可してくれた。それじゃあやっちゃいましょう。


「美容院ティガ開店!ふふーんふーん」

キャラメイクのスキルを発動しベルの見た目を変え始める。

元々ベルは黒い髪でショートカットの女性だし大きく変えようかな。


「ふーんふーんふーん」

まずは髪の毛を金髪にする。そしてまつ毛なども金髪に合わせて変える。

肌の色を白くって、もともとめっちゃ白いじゃん。そのままでいいか。

目の色どーしよ?


「ベルって好きな色何?」

「青」

「なるほどー」

青好きなのか、めっちゃ西洋人っぽくなった。

けど多分相当なイメチェンだね。


「かんせーい!!ベルが気にいるか鏡見に行ってきて」

「わかった」


ベルが鏡を見に行っている間にステータス確認しよーかな。

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ティガ・アベルフェルト

第二皇子(謹慎中)

年齢:5

レベル:6

HP:70/70

MP90/120

スキル:キャラメイク

(スキルポイント:1)

称号:

挑戦者(自分よりもレベルの高い相手に挑んだ証)

Bプレイヤー(ベータテスターの証)

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なるほどMPを30消費している。これだとできても1日4回までか。


「ティガ様、間も無くミミ様がいらっしゃいます。」

「あれエレナ?もうそんな時間?」

「はい」


まずい、ベルの感想を聞く前にミミが来る時間が来てしまった。


「お兄様!お久しぶりです。」

あ、もう来た。ミミは僕の一個下で4歳である。家の力かめっちゃ可愛いからシスコンになってもしょうがないよね。


「ミミ久しぶり。またかわいくなった?」

「まだ1週間程度ですから変わらないです。」

「あー確かにそーだね。」


ミミは4歳でもう王族の英才教育が始まっている。将来どこかに嫁ぐことになるかららしい。

ちなみに僕は逃げ出した。ゲームで勉強とかやりたくないからね。


「今日は何するの?」

「お兄様のとこに来れば楽しいからなんでもいいのです。」

やばい、ミミがにっこにこで言ってくる。かわいいかよ。

「よし、じゃあお兄ちゃんのスキルを見せてあげよう。」


ミミは黒い髪のロング、髪の色は僕とおんなじだね。


「ミミの髪の毛の色ちょっとだけ変えるね」

「わかりましたです」


王族だしあんま変えすぎるのは問題になりかねないからインナーカラーくらいだね。


「スキル発動!」

ミミの前だから、言わなくていいのにわざわざ口に出してスキルを使う。


インナー何色にしようかなー

白色入れてみるか。完全に僕の好みだね。


「完成したよ髪に白色のインナーカラー入れてみた」

「ありがとうございますお兄様」

「よしちょっと見に行こうか」


とりあえずこの離れで1番大きな鏡のある洗面所に向かう。


「あれ、お兄様、洗面所に誰かいるです?」

着いたんだけどベルがずっと鏡を見ていたみたいだ。

「あれはベルだね、ベルにもやってあげたんだ」


「ティガ様!これが私ですか?恥ずかしいです」

「そのうちなれるから大丈夫」

無口なはずのベルがめっちゃ話してる。面白いな。


「お兄様ありがとうございます」

いつのまにかミミも鏡を見ていたみたいでお礼を言ってきた。


「とってもかわいいです。この髪気に入りました!」

「それならよかった。王宮でみんなに自慢してね」

「はい!」


これが僕の作戦である、ミミにいっぱい自慢させて、気になった人の声で謹慎を解き王宮に戻してもらう作戦。


成功する気はあんましてないけど。



「じゃあねミミ!またね」

「ばいばいです!」


その後お茶をした後でミミは帰っていった。

とりあえずMPを始めて使ったせいで体が慣れてなく疲れがひどい気がするし、そのまま寝ることにした。

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