第30話 ブリジット・パーカー
ブリジット・パーカーは、ソードマジック・ファンタジーの中でも思い出深いキャラクターだ。
彼女は元々、アブラグ家という郊外の貴族の護衛をしていた。
だがある日、雇い主の貴族を皆殺しにした。
目撃したのは悲鳴を聞いて駆け付けた兵士で、返り血を浴びていたブリジットを見つけ逮捕しようとした。
だが
また、不当な扱いを受けていたとの証言も多数あった。
とはいえこの話は、原作から逆算すると半年以上も先のはず。
そんなことはさせないように『フラグ』を折る予定だったが、既に起こってしまっている。
ショックだが受け入れるしかない。
だがまだ間に合うはずだ。
原作通りなら、ブリジットは間違いなく王都にいるはずなのだから――。
◇
「美味しいですねえ。この牛串」
「ルビィ様、こっちの豚串も美味しいですよ!」
「確か……に美味いな」
そんな俺たちは馬車に揺られ揺られ王都に来ていた。
目的はもちろん、ブリジット探しだ。
腹が減っては戦ができぬ。
もし見つけたとしても戦うことになる。
ブリジットは原作でも強敵だ。
本来戦うのはオリヴィアだが、今彼女がどこにいるのかはわからない。
元々一人で行こうと思っていたが、俺の様子に気づいたルビィとエマが何かあれば手伝うと言ってくれた。
危険な事なので無理はさせたくないが、二人はそれでもと言ってくれた。
「そういえばデルクス、ブリジットについて色々調べてきましたわ。やっぱり結構酷い扱いを受けていたみたいです。奴隷上がりという噂もありますが、真偽はわかりません。王都に逃げた情報は、馬車で目撃情報があったからですわ。といっても、それもまだわかりません」
「ありがとう。けど、門から出るときにバレないものなのか?」
「王都といっても、夜は手薄になりますわ。馬車も全て確認するわけでもないので、もし王都にいたとしても逃げている可能性はあります」
「そうか」
再確認も為にも、ルビィにブリジットのことを調べてもらっていた。
これで間違いないだろう。俺の知っている彼女だ。
原作では王都に逃げ込んだ後、安宿を転々とするはず。
身分証が特に必要のないところと書かれていたのを覚えている。
数は多いが、しらみつぶしに探すしかない。
もしブリジットに見られたとしても追っ手だとは思わないだろう。
これ以上、悲しい出来事が起きないように未然に防ぎたい。
この『フラグ』も、俺は絶対に折って見せる。
――――――――――――――――――――――――――
あとがき。
年末で忙しくてちょっと短めです( ;∀;)
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